銅器産業が盛んな富山県高岡市で、まちなかの銅像が盗まれる被害が相次いでいます。重さ200キロの銅像をどうやって盗むのか?防犯カメラの映像から、犯行グループの手口が見えてきました。

深夜に銅器店の敷地内をうろつくあやしい人物…。この防犯カメラの映像は高岡市で銅器の卸売・販売を行う会社で撮影されました。

被害にあった店の男性:「ここに置いてあった仏像がこの辺に並べられてきれいに置いてあった」「(商品は)2人で持てるような重さです。50~60キロぐらい。それを6個くらい」

去年12月30日午前2時半ごろ、高岡市内の銅器店で銅像を物色する人物…。直後に警報が作動、警備員が駆け付けると、そのまま逃走していきました。

残された銅像は、現場に並べられていました。まさに運び出される直前だったようです。

被害にあった店の男性:「足形はついてました。ズックみたいな。いかにも、ガーっと登ったような」

防犯カメラに布をかぶせる様子が…

犯行の爪痕はほかにも…。

被害にあった店の男性:「これ、近く通ると光る。これがテープでとめてあったと思うんですけど」

防犯ライトのコードが切断されていました。

今回は未遂に終わりましたがこうした事態に、男性は…。

被害にあった店の男性:「外に置くのは軽い商品ではなくて重い商品しか外に置けないし」「はっきり言って、もう二度とこういうようなところで盗ってほしくないっていうことだけだよね」

さらに被害は広がっています。高岡市で銅器の加工・販売を行う、宮津商店。去年11月5日、店の前に30年以上設置していた馬の銅像が盗まれました。

宮津商店 宮津健志社長:「この位置に銅像がありました」

盗まれた馬の銅像は高さ1.8メートル、横幅2メートル、重さは200キロにもなるといいます。防犯カメラはありましたが犯行前に白い布のようなものをかぶされたといいます。

少なくとも10体、被害額1000万円以上…

宮津商店 宮津健志社長:「最低2人はいたと思う。200キロですので、1人あたり50キロ持つのがせいぜいなので、4人以上はいたのではないでしょうか」

宮津社長によりますと、去年秋ごろから周辺の銅器店などで盗難被害が相次いでいて、わかっているだけでも10体近く。金額にして計1000万円以上にのぼるといいます。

こうした盗難被害は全国でも明らかになっています。背景には原料となる銅の価格高騰があるとみられています。

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