梅雨や台風による大雨で注意が必要なのが冠水した道路での走行です。車は電気装置により制御されているため、水深が車両の床面を超えて車内へ浸水すると、様々な不具合が発生するおそれがあります。最悪の場合、エンジンが停止して移動できなくなるほか、水深がドア高さの半分を超えると、内側からほぼ開けられなくなり、大変危険です。

これは水がたまった道路を想定したJAFの実験映像です。車を水深60センチの道で走らせると途中で動かなくなってしまいました。

JAF大分支部によりますと、大分県内では去年6月末から7月14日までに車への浸水に関連した出動要請は14件ありました。

(JAF大分支部 岩元幹)「タイヤの半分以上の水位になるとエンジンに影響が出るので、タイヤの半分以上の水位の冠水道路では運転しないように心がけてほしい」

このほか、ドアにかかる水圧にも注意が必要です。JAFの実験では水深60センチの状態では水圧で車のドアを開けるのには通常の5倍近くの力が必要でした。車内に座った状態では力を込めにくく、大人でも開けるのは難しくなります。

(JAF大分支部 岩元幹)「ドアの半分近くまで水がきてしまうと、大人の男性の力でも開きづらい。見えないところは側溝に落ちてしまう可能性もあるのでどうしても道路を通らないといけないときはゆっくり走ってほしい」

車が水没してドアや窓ガラスが開かずに脱出が困難な場合、脱出用のハンマーを使ってガラスを割ることで脱出できます。また、車内と外の水位の差が小さくなると水圧も小さくなり、ドアは開きやすくなります。

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