藤井聡太“七冠”に陥落　師匠の杉本昌隆八段は「伊藤匠七段にありがとうと言いたい」「ライバルの存在は不可欠」

6月20日、山梨県甲府市で行われた将棋の叡王戦五番勝負の第5局で、愛知県瀬戸市出身の藤井聡太八冠（21）が、挑戦者で同学年の伊藤匠七段（21）に敗れ、去年10月11日に「王座」のタイトルを獲得して以来「254日間」維持してきた八冠の座から陥落して“七冠”になりました。

「チャント！」のスタジオには、「師匠」杉本昌隆八段にお越しいただき、弟子の激闘の感想をお聞きました。

（若狭敬一キャスター）
叡王戦五番勝負第5局、伊藤匠七段が勝利しました。きょうの第5局を、藤井聡太“七冠”の師匠、杉本昌隆八段はどうご覧になりましたか。

（師匠杉本昌隆八段）
私は本当にいろんなことがあったなと思いましたけど、最後まで粘り強く指した伊藤新叡王、素晴らしいなと。いい将棋ですね、やっぱ強いなと思いました。

（若狭キャスター）
藤井聡太八冠は、まだまだタイトル戦が続くんですよね。

（杉本八段）
でも、もちろんきょう負けてしまったことは悔しいですけど、長い目で見たときにやっぱり強力なライバルの存在っていうのは、本当に不可欠なので、いや、ある意味本当に「きょうはね、いい日だった」と言えると思います。

また必ず、近い将来、叡王戦にリターンマッチで、来年かもしれません。そして、また八冠を目指すというストーリーが必ずあると思っていますので。

（若狭キャスター）
いま、師匠はどんな言葉をかけたいですか？

（杉本八段）
そうですね、「お疲れさん、すごい将棋だったね。また1年後の叡王戦五番勝負を楽しみにしているよ」と。

（若狭キャスター）
もう、タイトルホルダーですから。次は7月1日、今度は名古屋で棋聖戦第3局ですが、切り替えというのはできる？

（杉本八段）
そうですね、なにぶん、タイトル戦での負けというか失敗は初めてなので…ただ、基本、切り替えはすごくはやいタイプなので。