宮城県加美町のゴルフ場運営会社が2021年、町からゴルフ場用地を買い戻し、その日のうちに4倍の価格で転売した上、さらに、ゴルフ場をやめてメガソーラーを建設しようとしていることが分かりました。加美町では、訴訟も含め対応を検討しています。

町から買い戻したその日に…

加美町によりますと、加美町にある「やくらいサイズゴルフ倶楽部」を運営する「チームトレイン」は2021年4月、経営を建て直すという名目で町が所有していたゴルフ場用地およそ150ヘクタールを9500万円で買い戻しました。

やくらいサイズゴルフ倶楽部

ところが、その日にカナダに本社を置く「ティーダ・パワー110」に4億円で売却したということです。その後、転売に気付いた町に対して「ゴルフ場は必ず残す」と説明していました。

ところが去年11月、経営が厳しいことを理由に、2024年シーズンでゴルフ場の営業を終了し、新たにメガソーラー施設を建設すると町に申し入れました。

町民・町長から厳しい声

こうした経緯に、町民からは厳しい声が聞かれました。

町民:
「まるっきり詐欺みたいなもの。殆どの所でメガソーラーが反対されている中、町としては賛成はしない」
「初耳なのでびっくり。知らないところで、そのような活動が行われていたのは驚きしかない。(町、事業者に)何かしらの説明も踏まえ今後どう対応していくのか期待はしたい」

加美町ではトレイン社と2021年5月に、ゴルフ場として活用することを盛り込んだ協定書も交わしていて、石山敬貴町長は、一連の業者の対応に憤りを感じると述べました。

石山敬貴加美町長:
「住民からは反対の声が多く寄せられている。その日のうちにゴルフ場が転売されて太陽光事業者の所有になってしまった。しかもその価格が、報道にある通り4倍も高い値段で売り買いされていたということは背信行為だ。今後は毅然たる態度で臨んでいかなくてはならないと考えている」

石山敬貴加美町長

加美町では、町議会でも話し合って、訴訟も含め業者への対応を検討しているということです。

改めて今回のゴルフ場の転売から新たなメガソーラー計画についてまとめました。

加美町にある「やくらいサイズゴルフ倶楽部」を運営する「チームトレイン」は、2021年4月、経営再建の名目で町が所有していたゴルフ場用地およそ150ヘクタールを9500万円で買い戻しました。
ところが、その日にカナダの「ティーダ・パワー110」に4億円で売却。
その後「ゴルフ場は必ず残す」と説明し、協定書も交わしていました。
ところが、去年11月、経営難を理由に、2024年シーズンでゴルフ場の営業を終了し、新たにメガソーラー施設を建設すると町に申し入れたのです。

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