東京都品川区は18日、区立浜川小学校で1934年に開校して以来の全卒業生の卒業証書授与台帳1万1145人分を紛失した、と発表した。卒業証明書の発行などに使われる台帳は学校教育法で保管と作成が義務づけられている。3月の校舎移転に伴い、誤って台帳を入れた金庫ごと破棄してしまったとみられる。

◆2007年度以前は電子データなし…資料から復元

品川区役所

 区によると、紛失した台帳には全卒業生の名前や住所、生年月日のほか、保護者の名前や卒業後の進路が記録されていた。11日、90周年事業の準備で使おうとして、紛失が発覚した。区は同窓会や地元町会などの関係者に謝罪した。  台帳の入っていた金庫は廃棄を請け負った業者が破砕するなどしており、個人情報が外部に流出した可能性は低いとしている。  記録してあった情報は、2008年度以降は電子データでのバックアップがあり、それ以前の分は資料を基に復元する。復元が終わるまでは、卒業証明書の発行は困難になりそうだという。(小沢慧一) 

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