梅雨の時期に備えて、5年前に台風で大きな被害が出た福島県いわき市の川沿いの地区では、当時の被害を忘れずに教訓として伝えようと、防災看板が設置されました。

水津邦治アナウンサー「こちらがアナログとデジタルを組み合わせた防災看板です。上には、地域の標語が方言で『んだからいったっぺ早く逃げろって』と赤く記されています」

防災看板が設置されたのは、いわき市の夏井川沿いにある平下平窪地区です。この地区は、5年前、台風19号による大雨被害で、80代以上のお年寄り4人が逃げ遅れて犠牲になっています。

いわき市平第31区(下平窪)江尻光芳区長「二度と水害で命を落とすということはないようにこれからしなければならないという思いが一番ありました」

QRコードを読み取ると…

看板は、地区全体を台風19号の災害を後世に伝える場にしようと、いわき市の「地区防災計画」の一環として設置されました。看板には、この場所の浸水の深さや洪水の流れなどがアナログで記入されているほか、様々なQRコードを読み取ることで、地区防災マップや台風19号による当時の被害の様子を見ることができます。

水津アナ「このようにQRコードを読み取ります。そうすると、地区の住民の方から提供された当時の被害の様子を見ることができるんです」

梅雨の時期を前にして、区長の江尻さんは防災意識を高めることの重要性を強調します。

江尻区長「最近は線状降水帯も発生しておりますので、やはりそういう情報があったら直ちに避難をするということが大切ではないでしょうか」

「二度と犠牲者を出さないために」。看板は、今後1か月をめどに地区にある公共施設やスーパーなど26か所に設置される予定です。

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