6月17日に東京で行われた、私たちの生活に欠かせないパソコンの新機種発表会。その目玉は、新しいパソコン「Copilot+PC」です。AIが搭載されていて、処理能力は従来より最大20倍になります。パソコン本体にAIが搭載されることは画期的なことだと、ITジャーナリストの三上洋さんは言います。

 (三上洋さん)「今までその生成AIというものは、アメリカなどにあるその生成AIのサーバー、つまり人工知能はネットの向こう側にあったんですね。それを端末側に持ちましょうということです」

 三上さんが言うには、“のび太のためだけに働くドラえもんのような存在”。ネットにつながなくても、一人ひとりのためのAIが備わっているということなんです。

 過去、パソコン上で見たものをAIが人間の代わりに記憶してくれていて、「それだったらこれですか?」と表示してくれます。ほかにも、AIが“絵を仕上げてくれる”ということで…

 (海渡未来アナウンサー)「絵をかくのが苦手な私でも、きれいな絵を書くことができるんです。海と夕日の風景を書いてみます。すると…こんなにキレイになりました」

 さらに、原稿を横に見ながらニュースを読んだ場合、実際は原稿に目線が動いていますが、AIが正面の顔を覚えてくれていて、前を向いている状態をキープします。

 (日本マイクロソフト 竹内洋平常務)「AIが皆さんの環境を理解して、やりたいことを先に推測をして、作業効率が各段に上がることは間違いなしです」

 アメリカのIT業界で過熱する生成AIの技術競争ですが、時には、良からぬ方向に悪用されることもあります。そんなAI動画の一例を、山中真アナウンサーが、海外の生成AIサービスを使って動画作成の導入支援をする「AIリスキル」の山原慎也さんに依頼してみました。

 (AIリスキル代表取締役 山原慎也さん)「一文一文話す際に、一度口を閉じるというのを意識するとものすごくクオリティが上がります」

 山中アナウンサーが、自己紹介など、ごく普通の話をカメラに向かって語りかけます。撮った映像は会社のサーバーにアップロードされます。この時に「操作するのは画面に映る本人だ」という認証が必要となります。そのワケが…

 (山原慎也さん)「詐欺に使われたり、勝手に、政治家が声明を出したかのように、AIアバターが話してしまう」

 “悪用例”として特別に仕上げてもらった映像では、山中アナウンサーが河田直也アナウンサーに向かって、しゃべるはずもない言葉を…

 (AI山中)「かわちゃーん!この前飲みに行った時もだいぶ愚痴ってましたよねぇ。いろいろストレスたまってるんじゃないですか?疲れがとれないようでしたら僕、AI山中がいつでも番組進行変わりますよー!」

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