神社やお寺に設置されているさい銭箱。

先週、熊本市南区の神社でさい銭を盗もうとしたとして男が逮捕されました。
被害に遭った宮司もあきれる『罰当たり』な行い。対策も進化しています。

記者「今年2月賽銭ドロボウの被害に遭ったという神社です。その犯行の様子を防犯カメラが捉えていました」


犯行の様子を見ていたのは、神様…ではなく防犯カメラでした。


今年2月5日、日が沈んだ午後7時ごろ、しきりにさい銭箱を覗く男。

新開大神宮 宮司 太田黒悠さん
「しばらくどこを開けるのかとうろうろしていて、ここから開けられると気付いて開けたように見えた」


中を確認し、手袋を外した次の瞬間。

さい銭箱の中に肩まで、腕を入れます。

神社の宮司は、この映像を確認した後、警察に通報し、警察は4月14日、容疑者の男を逮捕しました。

宮司 太田さん
「みなさまがお参りするときに、お心づけで入れていただいているお賽銭なので
その心を奪うというのは『罰当たり』という言葉が適当だと思う」

犯行を確認し、犯人を追うため、警察の捜査にも活用される防犯カメラ。

しかし本来の目的は文字通り、犯罪を未然に防ぐ「防犯」です。

防犯カメラを製造・販売する愛知県の会社では、寺や神社に向けた独自のサービスを提供しています。

それが、さい銭箱の周りで不審な動きをする人物をAIで検知し、画像を関係者の携帯などに送り通知するというもの。

トリニティー 兼松拓也代表
「賽銭箱の横とか後ろとか回った時点でですね、すぐに通知をしますので盗む前に通報が行きます」

被害に悩む寺や神社からの相談から生まれたサービスは、いまではこんな場所でも活用されているということです。

トリニティー 兼松代表
「太陽光発電所でケーブル泥棒が非常に増えてるんですね。実際に九州のほうでも工事を始めています」

そして熊本県内の、さい銭窃盗事件に関するデータがこちらです。

■県警まとめ

2019年…認知35(摘発21)
2020年…認知37(摘発20)
2021年…認知20(摘発23)
2022年…認知22(摘発24)
2023年…認知27(摘発15)

熊本県警によりますと減少する兆しはなく、毎年一定数の被害が確認されているということです。

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