新潟の絶景などをお届けする『カメラマンが魅せられた風景』。
今回は残雪と新緑がおりなす絶景の『越後駒ヶ岳』をご紹介します。

新潟県魚沼市の銀山平登山口から登ること3時間。
道行山の先に見えてきたのが、今回目指す『越後駒ヶ岳』です。
一緒に登るのは登山ガイドや小屋番をしている星さんです。

魚沼自然大学 星義廣さん
「この辺は芽吹いたばかりで淡い緑。ブナの緑は明るさが違う、やわらかい。裏から光が抜けてくるような輝きのある新緑」

日本有数の豪雪地帯魚沼に、ようやく春がおとずれました。
山頂までは片道およそ9キロと、かなりのロングルートです。

東京から
「暑いですね。でも景色、最高です」

―半袖ですね
「はい。こんがり焼けちゃいますね。新潟の(日本酒)“高千代”。小屋で鍋をしながら飲みます。新潟の山で、新潟のお酒です」

休憩していた男性、靴には金属製の爪のついた滑り止めが。

新潟・小千谷市から
「下を歩く人にけがさせたり、家族に心配をかける。安全策はしっかりと」

日の当たる尾根は雪解けが進み、ちょっと怖い場所もあるのです。

神奈川から
「雪解けの模様が好きで、これが見たかった。あそこにアヒルが泳いでいるような模様が…」

登山口から歩くこと、6時間。急な登りの先に山小屋が見えてきました。
標高およそ1900mに建つ避難小屋『駒の小屋』です。

キンキンに冷えた雪解け水があり、登山者によると、この水で顔を洗うと気持ち良く、暑い中歩いて来たので、この水で生き返るそうです。

魚沼自然大学 目黒広保さん
「小屋から300mほど上流からパイプで引いている。秋のうちに設置しておかないと(水場は)雪の下なので」

この日は小屋開き。
暗いうちから登ってきた小屋番メンバーのうち4人が雪囲いを外し、雨どいなどを取り付けました。

ソーラーパネルも設置します。

魚沼自然大学 磯部剛さん
「トイレの明かりと衛星電話の充電に使用しています。ほぼ、これで間に合う」

この日はヘリによる荷上げも行われました。
バイオトイレ用のおがくずや緊急時用の食料などが運ばれ、小屋の準備はバッチリ。

そして、もう一つ大事な仕事ががあります。
それは山頂の銅像への届け物。山頂まではゆっくり登って20分ほどです。

東京から
「最高ですね。360度全部見えます。空気も澄んで遠くの山まで見渡せて、気持ちいい」

平ケ岳と尾瀬の山がくっきり見えます。さらに山頂からまっすぐ続く縦走路の先には、越後三山最高峰の中ノ岳も…

冬の間、麓で保管していた剣が銅像に戻りました。

魚沼自然大学 星義廣さん
「やっぱりあるべきものがないと。微笑んでますよ、神様」

カメラを預けて、ゴミ袋ソリで一気に下ります。
これが最高に楽しいんです。そして、小屋に戻ると…

神奈川から
「肉、投入!市場で買ってきました。雪が残っている時期だから肉を持って来られる」

夕方、もう一度山頂に向かいました。

栃木から
「水田がいいね、ちょうど今の季節は」

神奈川から
「いい感じにオレンジになって、やっぱり米どころだからね」

魚沼自然大学 星義廣さん
「この風景をぜひ見ていただきたいが、きょうも地面が硬くなっている。滑ると止まらない所もあり、命にかかわるので装備を整えて楽しんでほしい」

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