食材の値上げのニュースが相次いでいますが、今回はチョコレートです。

原料となる「カカオ豆」が高騰していて、愛知県で生産される「あの」お菓子も苦渋の決断を迫られました。

名古屋市に本社を置く「名糖産業」。

アフリカなどから輸入したカカオ豆を愛知県瀬戸市の工場でローストし、チョコレートを生産しています。

看板商品は1970年に誕生した「アルファベットチョコレート」。

手ごろな価格と一口サイズの食べやすさが受け、ロングセラー商品となっていますが、今「壁」に直面しています。

(名糖産業 業務部 前田征道部長)
「一部商品は価格を値上げさせていただいて、一部商品は内容量を減らす形で調整している」

アルファベットチョコレートのファミリーサイズは、ことし3月から内容量が160グラムから20グラム減り、実質的な値上げに。

さらに7月には40グラムのチョコレートを1割値上げするなど、あわせて9品目が価格改定や内容量の変更を予定しています。

その理由は…

(名糖産業 業務部 前田征道部長)
「大きいところはカカオ豆の高騰というところはあるんですが」

主要な産地、西アフリカでの天候不順などにより、カカオ豆の収穫量が最大で4割減っていて、アメリカの市場では3月にカカオ豆の先物価格が1万ドルの大台を突破。

なんと、金属の「銅」の約9000ドルを上回りました。

(街頭インタビュー)
Qカカオ豆が銅より高くなっていることを知っていましたか?
「え!?想像ができない」
「私めちゃくちゃチョコレート大好きなので。(値上げが)ニュースになったときに、マジで!って思って。それでも買いますけど」

そして、値上げのもう一つの理由が、34年ぶりの水準となっている円安です。

(名糖産業 業務部 前田征道部長)
「砂糖も粉乳も、カカオを含めて輸入しておりますので。カカオ高騰と為替の円安の二重苦です」

長期化した場合、来年のバレンタインデーにも影響が…

(名糖産業 業務部 前田征道部長)
「これだけカカオ豆が高騰すると(バレンタインも)いろんな動きがでる。勝手なイメージだが、500円のチョコが1000円になってもおかしくない」

日本のチョコレートの年間消費量は1人あたり2.1キロ。

身近な生活のお供が、手の届きにくいものになるかもしれません。

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