16年前の岩手・宮城内陸地震は内陸部を震源に発生する「直下型地震」でした。宮城県内でも今後、いくつかの活断層が「直下型地震」を引き起こす恐れがあり、専門家は地震に備え「建物の耐震化を進めるべき」と話します。

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授:
「正月の能登半島地震も同じようなタイプの活断層型の直下型地震だった。(全国の)どこかで数年に1度、直下型地震が起きると考えたほうが良い」

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授

地震のメカニズムに詳しい東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次教授です。直下型地震は震源が浅く、居住エリアが近いため、揺れによる建物への被害が大きくなりやすいと話します。

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授:
「震源が私たちが住んでいるところの直下で、深さが十数キロメートルくらいですから、真上で非常に強く揺れるという特徴がある」

県内では仙台市を通る「長町ー利府断層」での地震発生が最も危惧されています。遠田教授は「いつ地震が発生してもおかしくない」と指摘します。

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授:
「一番重要なのは最後に大地震を起こしたのはいつか。調査をしてもなかなか分からない現状。逆に言えば、いつ動いてもおかしくないと考えておくべき」

想定が困難な直下型地震に対し、私たちはどのように備えたらよいのでしょうか。

東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授:
「前触れもなく突然大きな揺れが襲ってくるので、一番重要なのは建物の耐震化。大きく揺れる地域は先に揺れがきて、そのあとに緊急地震速報が流れる。突然揺れても大丈夫な状況を少しずつ作っていくことが重要」

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