JR東海と西日本は「新幹線のお医者さん」と言われる、黄色い車体の「ドクターイエロー」が引退すると明らかにしました。

■新幹線“ドクターイエロー”引退へ SNSでは「息子が知ったら泣いちゃうな」

上村彩子キャスター:
「新幹線のお医者さん」と呼ばれる、ドクターイエローが老朽化で引退することがわかりました。

ドクターイエローは、走りながら架線や線路などを点検する検査用の車両です。JR東海・西日本で1編成ずつ持つ新幹線で、JR東海は2025年1月に引退。JR西日本は2027年以降をめどに引退すると発表しました。

ドクターイエローは▼一般客の乗車ができないこと、▼運行ダイヤは非公表のため、なかなか目にする機会がないことから“見ると幸せが訪れる?”といわれ、大変人気があります。

SNSでは様々な声がありました。

2歳半の男の子のお父さんはトイレ嫌いな子どものために、トイレットペーパーの横にドクターイエローの写真を貼ったところ、トイレにちゃんと行くようになったそうです。お父さんは「引退を息子が知ったら泣いちゃうなぁ。帽子嫌いな息子が唯一かぶってくれたのは、ドクターイエロー。残念…」といいます。

3歳のお誕生日を迎えたよしきくんのお母さんは「『誕生日ケーキ何がいい?』と聞いたら『ドクターイエロー!』と即決。今日幼稚園から帰ってきたら引退の話をします」と話していました。

ホラン千秋キャスター:
ドクターイエローが大好きなお子さんは沢山います。引退してもどこかで会えることはできないのでしょうか。

元新幹線運転士 福岡大司 Nスタプロデューサー:
公式に発表はされていませんが、人気はもちろん、貴重な車両ですので、私の予想ですと、博物館などに展示されるのではないでしょうか。

スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
ドクターイエローを見ると、幸せになれると聞きます。ホームで遭遇すると、みなさん写真を撮っていますよね。

■乗車イベント開催予定 気になる引退後は?

上村彩子キャスター:
引退が発表されたドクターイエローですが、人気は増すばかりです。2023年8月、JR東海史上初めて子ども向けの体験乗車イベントを開催したところ、募集定員300人のところ、応募が殺到し、倍率は約190倍になりました。

また、プラレールを販売するタカラトミー広報の方に話を聞いたところ、ドクターイエローは「常に人気は上位です!」といいます。

さらにドクターイエローとのコラボ商品も続々と登場しています。「すみっコぐらし×ドクターイエロー」とのコラボでは、巾着や人形などを販売しているそうです。

イエロードクター引退後、後継車両などはどのようになるのでしょうか。元新幹線運転士の福岡 Nスタプロデューサーによりますと「今後は通常の新幹線の車両に検査機器が搭載されていく。後継車両は出てこないかも」ということです。

そしてドクターイエローの車体について、JR東海は車両基地での撮影会や、体験乗車、車体のお掃除などのイベント開催を予定しているそうです。

井上貴博キャスター:
ドクターイエローの運転はシフト制なのですか?

福岡プロデューサー:
私が運転士の時代はシフト制でした。私も1回だけシフトが回ってきたことがあり「今日はドクターイエローに乗れるんだ」と思いました。

井上キャスター:
1回だけですか。では運転したことがない方もいらっしゃるのでしょうか。

福岡プロデューサー:
長く勤務をしていれば、シフトが回ってくることがあるのですが、運転士になって1~2年くらいでは回ってこない可能性もあると思います。ドクターイエローを運転するのは本当に運がいいと思えるくらいです。

ドクターイエローは外側が黄色く塗装されているだけで、基本的にアクセルやブレーキなども他の新幹線と同じです。一部の車両には座席もきちんとついています。

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<プロフィール>
福岡大司
Nスタ プロデューサー
元新幹線運転士

田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
アスリートの学び場「iMiA(イミア)」主宰

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