全国的に頻発するクマの出没。秋田では山に入った男性1人がクマに襲われ、死亡するという事案も発生し、大きな衝撃を受けた人もいるのではないでしょうか。
1度人を襲ったクマは人をまた襲う、という報道もされる中、私たちはどうクマと向き合っていくべきなのでしょうか。
県の鳥獣担当者に直球の質問をしてみました。
Qこの状況をどうにかするべく、行政に具体的な動きはありますか?
「具体的な動きはまだありません」
国は今年4月にクマを指定管理鳥獣に追加しました。適切な個体数まで減らすのが狙いで、各県は国の交付金を使い対策を取ることが可能になりました。しかし、今はまだ具体的な動きがないのです。
こうした中、山形県でも人的被害が出てしまいました。
県内でも人が襲われた
11日、山形県西川町で、73歳の男性がクマに襲われ、腕や下腹部を嚙まれました。命に別状はありませんでしたが、近くでの住民からは不安の声もきかれました。
警察などによりますと11日午後、西川町志津で、1人でタケノコを採りに来ていた山形県川西町の73歳の男性がクマに襲われ、右腕や下腹部をかまれるケガをしました。
男性は命に別状はないということですが、付近で宿泊施設を営む人からは不安の声がきかれました。
スキー客などが宿泊する施設を長年営む 遠藤和男さん「クマが登山者を襲ったということは今までなかったのよ。時たま、クマを見てきたというお客さんはいる。この頃、秋田のように頻繁に人間が襲われるということは、ちょっと考えもんだな」
今シーズン初のクマによる人への被害の発生に、県でも警戒を強めています。
県内でクマの捕獲数は・・・
去年、山形県で捕獲されたクマの数は762頭。過去2番目の多さでした。県は、そのほとんどを捕殺せざるをえなかったとしています。
去年は目撃件数も765件と急増。おととしは約300頭だった捕獲数が、去年は大幅に増えていることをみても、やはり頭数は増えていると言えそうです。
目撃件数が増えている中で、人的被害が出てしまったのです。
今が危険な理由があった
県環境エネルギー部みどり自然課 石山栄一 課長「非常に人身被害というのは、痛ましい事故」
県でクマなどへの対策を検討する部署の担当者はクマにとってこの時期は、非常に重要なタイミングであるといいます。
県環境エネルギー部みどり自然課 石山栄一 課長「これから夏に向けて、繁殖期ということになる。オスグマから子グマを守る行動に出るんです」
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