一般の人がタクシー会社の管理の下、有料で乗客を送迎する「日本版ライドシェア」。東京や京都などに続いて、福岡でも12日に始まりました。福岡タクシー協会によりますと、福岡交通圏では国土交通省から運行許可を受けたタクシー会社31社のうち、6社が、開始したということです。
慢性的なタクシー不足の解消につながるのか、運行を開始したタクシー会社を取材しました。
12日午後4時スタート
RKB 西尾健佑記者「まもなく白ナンバーの車両が出発します、きょうからライドシェアが福岡でスタートです」
ライドシェアを導入した福岡市南区の五十川タクシーでは初日の12日は一般ドライバー3人が、自家用車と会社所有の車両でサービスを開始。
ドライバーは事前に運転免許証をアプリで認証した後、アルコールチェックやライドシェアの表示板が点灯しているかなどを確認し午後4時に出発、ライドシェアが始まりました。
「ライドシェア」ドライバーは
「ライドシェア」は、一般のドライバーが自分の車などに客を乗せて有料で運ぶサービスで、福岡市や春日市といった「福岡交通圏」で行われます。
五十川タクシー 本園和大 常務「今回のライドシェアでタクシーが不足しているのを解消できればなと思います」
ドライバー 小泉浩人さん「自分のスキルにあってやりがいがありそう。事故無く喜んでいたたければと思うし、自分の生活も安定すれば嬉しい」
配車依頼はスマートフォンのアプリ
タクシードライバーに必要な二種免許は必要ありませんが、「日本版ライドシェア」は海外と違って、タクシー会社がドライバーを管理することが条件です。ライドシェアの配車の依頼はスマートフォンのアプリで行い、目的地を入力すると事前にルートと運賃が決まります。
運賃はタクシーと同じ金額で、キャッシュレス決済に限られます。
福岡交通圏は11台
福岡交通圏で12日からライドシェアを開始したのは、五十川タクシー、双葉交通、シティタクシー、九州交通、大和自動車、文化タクシーの6社で、台数は合わせて11台です。
福岡県でライドシェアが可能なエリアは福岡市や春日市、新宮町など8市7町の福岡交通圏で、運行できる車の台数も決められています。
タクシー不足最大520台
国土交通省の調査によりますと、福岡交通圏では月曜から木曜の午後4時台から午後9時台に220台、金曜と土曜の午後4時台から翌午前5時台に520台、日曜の午後3時台から午後9時台に230台のタクシーが不足しているということです。
国土交通省はこの不足台数の半数、1日最大260台をライドシェアに割り当てる方針で、この時間内でのみ運行を認めています。
市長は「国交省にきいてみたい。本当にどうなるの?」
慢性的なタクシー不足解消につながるのか、福岡市の高島市長は11日の会見でこう述べています。
福岡市 高島宗一郎 市長「国交省に聞いてみたい感じですよね。自分たちで試算して、これぐらいという数字を出して、これで福岡の移動の足が確保されると良いけど、本当にどうなるのか、じゃぁ見てみましょうかと。」
政府によるデジタル行財政改革のとりまとめ案では、ライドシェアにタクシー会社以外にもバスや鉄道などの事業者が参入できるように検討をすすめる方針です。
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