江戸時代、収入のおよそ40倍の借金があった薩摩藩の財政やその後の改革を紹介する企画展が、鹿児島市で始まりました。

鹿児島市の黎明館で始まったのは、企画展「近世薩摩藩の財政と商人」です。

薩摩藩の土壌は大半が火山灰で、米があまり育たなかったため、金山の開発や煙草の生産などで収入を得ていました。

しかし、宝暦治水など、幕府の命による土木工事や参勤交代などで負債は増加。1820年代には12万両ほどだった藩の年収に対し、借金はおよそ40倍の500万両に達したとされています。

そこで財政の立て直しを命じられたのが…。

(黎明館 新福大健主任学芸専門員)「こちらが藩の改革を進めた調所広郷の肖像画です」

家老の調所広郷が「借金を250年の分割払いで返済する」とした改革の記録や、ガラス製造などの近代化で利益をあげたことが記された資料も見ることができます。

(黎明館 新福大健主任学芸専門員)「武士が多い社会の中で商人がどういう活動をしていたのかという資料も展示。実際の昔の人の生活も、展示のなかから読み取っていただければ」

企画展は黎明館で9月1日まで開かれます。

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