イコモスから追加で情報の提出を求める勧告を出された『佐渡島の金山』。
金山のお膝もとの佐渡市相川地区では、江戸時代の民謡流しを再現した「宵乃舞」が8・9日に開催されました。

かつて金山と佐渡奉行所を結んでいた「京町通り」で、江戸時代に踊り明かしたとされる民謡『相川音頭』を再現したものです。

今も江戸時代の雰囲気が残る「京町通り」には2日間で7000人もの人が訪れ、ぼんぼりの灯りのともる中で、風情ある踊りを楽しみました。

【地元の人】
「素晴らしいですよ本当に、来てよかったです」

参加した踊り手はのべ456人。
【踊り手】
「この宵乃舞の踊りで世界遺産の登録が叶うことに繋がるといいと思います」

世界遺産の登録を目指す『佐渡島の金山』について、ユネスコの諮問機関であるイコモスは、追加で情報の提出を求める「情報照会」の勧告を6日夜に出しています。

「登録」を待ち望んでいた地元にとっては予想外の勧告でしたが、7月の世界遺産委員会での登録決定に期待を寄せています。

【宵乃舞実行委員会 大桃一浩 事務局長】
「まさに世界遺産登録を盛り上げる一番のイベントだと思いますので、参加する人も来場する人も、このイベントを通じて魅力を感じていただければ」

その世界遺産登録に向けて懸念されているのが韓国の対応です。
世界遺産委員会の構成国でもある韓国は、『佐渡島の金山』は朝鮮半島出身者が戦時中に“強制労働”させられた現場だと主張し、推薦に反発してきました。

韓国外務省は8日、イコモスの勧告を受けて「日本と引き続き協議していく」との立場を発表。そのうえで「今後韓国が反対するかは、日本がどうするかにかかっている」とし、韓国側が主張する強制労働を含む金山の歴史を反映する措置を日本が取れば、登録に反対しない考えを示唆しました。

こうした韓国の発表を受け今後、日本政府や県、佐渡市がどのように対応するのか、注目されています。

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