6年前に大阪府内で起きた殺人事件。無実を訴えている被告が拘置所で記者に語ったこととは?

 2018年、大阪府羽曳野市の路上で、会社員の平山喬司さん(当時64)が近くの駐車場から知人女性の家に向かって歩いていた際、何者かに背中を刃物で刺され、殺害されました。

 捜査は難航しましたが、2022年に急展開します。知人女性の家の隣に住んでいた山本孝被告(48)が逮捕・起訴されたのです。防犯カメラの映像に、山本被告と特徴が似た人物が映っていたことや、事件があった時間帯に山本被告が家の外にいたとみられること、そして、被告が平山さんらと近隣トラブルになっていた点から警察は逮捕に踏み切りました。事件直後、山本被告はMBSの取材に対し、次のように話していました。

 (山本孝被告)「(平山さんらはタバコの)吸い殻とかを平気で隣の家、うちとかに放り込んでくるような人。マナーはよくない、2人とも」

 逮捕後も一貫して否認を続けた山本被告。弁護団は凶器などの直接証拠を欠く中で逮捕・起訴された点を痛烈に批判します。

 (主任弁護人 伊賀興一弁護士)「これで(被告が犯人で)決まりなんだという決め手が(検察側には)ない。(捜査当局が)推論を裏付けるために状況証拠を作っている」

 事件発生から6年。今年6月10日に初公判に臨む山本被告が、7日、拘置所で記者の取材に応じました。

 (山本孝被告)「やっと始まるという気持ち。私はやっていない。それしかないです」

 事件当日のことを尋ねると、自宅の外に出ていたことは認めましたが、すぐに家の中に戻ったと話しました。

 (山本孝被告)「タバコのポイ捨てをわざと嫌がらせでやっているんじゃないかと思って、見張っていた。けん制も含めて。平山さんがまだ車の中にいるときに私は家の中に入りました。家庭も仕事も人生すべてめちゃくちゃになりました。無罪を勝ち取るために頑張ります」

 被告側か検察側か真実はどちらにあるのか。初公判は6月10日です。

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