国と鹿児島県が整備を進める川内港唐浜地区の国際物流ターミナルについて、県の整備が当初の完成より2年遅れる見込みであることが分かりました。コンテナ航路撤退の可能性もでており、薩摩川内市や地元事業者は県に説明を求めています。

川内港唐浜地区では、紙とパルプや精密機器の輸出拡大を目指し、3万トン級の大型コンテナ船が接岸できる国際物流ターミナルの整備が、2026年の暫定供用、2028年春の完成に向けて進められています。

国の岸壁整備は計画通り、2026年春までに完成の見通しですが、複数の関係者によりますと、県が進めるふ頭部分は、当初の2028年春までの完成予定から、2年後の2030年春までに遅れる見通しとなっていることが分りました。

川内港を巡っては、5000トン級のコンテナ船が老朽化のため、2年後の2026年に1万トン級の新しい船に代わる見込みです。しかし、県のふ頭整備がこのままずれ込むと、積み出しができず、航路自体を撤退する可能性が浮上しています。

複数の関係者によりますと、県はことしに入って、薩摩川内市などに説明してきましたが、市は事業者向けの正式な説明会を求めています。

16日は川内港整備に合わせ、事業者や市の商工会議所の会頭らが県庁を訪れ、コンテナの積み下ろしをするガントリークレーンの設置を求め、知事に要望書を提出しました。

その後のやりとりで、知事は「早期整備に努めます」と述べたものの、具体的な時期については触れなかったということです。

Q.努力しても間に合わないといわれた?

(川内商工会議所・橋口知章会頭)「努力して間に合うなら一番いい。本当に船が寄らなくなったら、川内港を整備する意味がなくなるような気がする」

県は、「早期完成に向け整備を進めていく」としています。

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