本格的な登山シーズンが近づく中、懸念されているのが山岳遭難です。山形県山形市できょう、山でケガや病気になった人の救助などを想定し、ヘリコプターなども使った消防の訓練が行われました。


この訓練は、県消防防災航空隊と山形市消防本部が定期的に行っているもので、きょうは航空隊員や救急救命士など、およそ20人が参加しました。


航空隊による救助では、搬送される人が歩くことが出来るのか、出血しているのか、意識があるのか、など、状況によって救助に使う機材に違いがあるため、迅速に搬送するためには、地上の隊員と空の隊員との間でスムーズな情報共有が必要となります。


きょうの訓練は、山で病気になったり、ケガをしたりした人をヘリコプターで搬送する必要が出たとの想定で行われ、要救助者を運ぶための機材の使い方や搬送方法の確認、情報共有の方法などを確認しました。


山形市消防本部 警防課 小関幸敬 主任「顔を合わせながら、資機材を共有できたのは収穫。山岳救助体制での強化、また関係機関と連携を強化して、強固な救急体制につなげたい」


また、警察によりますと、登山ブームなどにより、近年、山岳遭難の発生件数が増えていて、今年、県内で発生した山岳遭難の件数はきのうまでに37件にのぼっています。これは去年の同じ時期のほぼ2倍となっています。


山形県消防防災航空隊 那須正人 副隊長「健康や自分の体調を見て、決して無理な登山をしないということを心掛けていただけたらと思います。もし登山途中でも天候が悪くなったり体調に不安があった場合は引き返すという勇気をもって登山をしてもらえたら」


航空隊と消防では、遭難防止の呼びかけを行うとともに、今後も合同訓練などを行い連携を図っていくということです。

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