新潟県阿賀野市若葉町で今月10日、意識不明の80代男性の救急要請を受け、消防車が出動したところ、狭い道路で曲がり切れず塀に接触し、現場に到着できなくなる事故がありました。救命処置の開始の遅れや、救急搬送の遅れはないとしています。男性は搬送先の医療機関で死亡が確認されました。

阿賀野市消防本部によりますと、10日午前7時過ぎ「80代の男性の意識がない」と家族から119番通報がありました。通報を受け、救急車(3人乗車)と大型のレスキュー車 (4人乗車)の2台で同時出動。男性宅は狭い道路に面していて、救急車は直角に曲がる道路で左折しようとしたところ、曲がり切れなかったということです。切り返しでの進入は時間がかかると判断し、救急救命士が資器材を持って約100m先の男性宅に走って向かい、1分後に到着。すでに心肺停止状態であると確認したため救命処置を開始しました。レスキュー車は広い道路へ迂回し、救急隊員の到着から3分後に男性宅に到着して、救命処置と受け入れ先の医療機関の調整を行ったということです。
救急車はさらに進入を試みましたが、車両の左側をブロック塀に接触させ、運行できなくなりました。そのため、別の救急車を要請し、その救急車が救命処置を継続しながら医療機関へ搬送しました。男性は医療機関で死亡が確認されたということです。阿賀野市消防本部は事故による救命処置開始の遅れや、医療機関への搬送の遅れはなかったとしています。
阿賀野市内では事前の道路調査により、救急車は進入しないと事前に決めている道路もあるということですが、今回事故があった道路は、過去に救急車が入ったこともあり、そうした取り決めはなかったということです。阿賀野市消防本部は、進入路の再調査と進入方法の検討を行ない、再発防止に努めるとしています。

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