テロ対策の不備が相次いだ柏崎刈羽原発。その改善に向けた外部の評価委員会が開かれ、鍵のかかっていないロッカーにIDカードが入っていたことなどの報告が新たにあがり「緊張感を持って働く必要がある」と指摘がありました。

柏崎刈羽原発でIDカードを不正に使用して中央制御室に入った問題など、テロ対策の不備が相次いだ東京電力。この委員会は改善に向けた取り組みを外部から評価してもらうために東電が設置したものです。

30日の会合で東電は、社内の部門同士の距離感が解消傾向にあると報告。

一方で、数人の社員が去年12月以降IDカードを鍵が開いているロッカーに入れたままにしていたことや、ロッカーの暗証番号が初期設定のままだったなどの報告もあがりました。

委員からは「個人の行動が、どういう意義を持つのか、その理解を深める必要がある」という意見が上がったということです。
【核物質防護事案に係る改善措置評価委員会 伊丹俊彦 委員長】「まだ完全ではないと思っています。リスクが常につきまとっているということを認識しながら、ここで働く人たちが緊張感を持って働いていく必要があると」

【東京電力 小早川智明 社長】「一人一人がしっかりと内部脅威があり得るということを認識するということが重要で、終わりがあるものではなく、ずっと取り組みながらて中身を高めていくべきものだと感じております」

東電は、委員からの指摘をもとに今後、議論を進めていくとしています。

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