戦前、戦時中に新潟県 十日町市 松之山地域の子どもたちが書いた絵や書物について、新潟大学の学生らが指定文化財への登録に向けて取り組みを進めています。

こうした習字や書物は大正8年から昭和27年にかけて十日町市 松之山地域の下川手集落の子どもたちが描いたものです。

【新潟大学教育学部 柳沼宏寿 教授】「地域の子どもたちがどんな生活をしていたかうかがい知れる大変貴重な資料です。こういった資料がまとまって残っている例は全国的に見ても非常に珍しいと思います」

新潟大学教育学部の柳沼宏寿 教授は5年程前から十日町市の指定文化財への登録に向けて活動しています。去年、書物と絵の合わせて3500点を申請しましたが、書物の情報がデータベース化されておらず登録が見送られました。

そこで、新潟大学の学生たちがおよそ2300点の書物のデータベース化に取り組んでいますが…

【学生】「読めないんだけど、全然」大正12年やばいかもしれない。つなげて書いたり遊びで名前の漢字順番変えたりしている子が多い」

【学生】「楷書というより行書とかつなげて書く感じなので分からないです」

読みなれない文字に悪戦苦闘。ただ、書物の中には戦時中の時代背景が分かる貴重なものもありました。
【学生】「『早く英米を倒してください』とか、『兵隊さんも暑いでしょ』みたいな、当時の子どもたちの気持ちが伝わってきて今と全然違うなみたいな」

【新潟大学教育学部 柳沼宏寿 教授】「実際の現物を通して生身で感じながら学べるのは一つの利点かと思いますし、結果的に地域の宝を文化財にすることに大学教育が寄与できれば非常に大きな意義がある」

柳沼教授らは来月中のデータベース化を目指し、指定文化財登録に向けて申請をするということです。

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