能登半島地震で全壊する被害をうけた石川県珠洲市の老舗衣料品店が、28日地元の人たちに惜しまれながら閉店を迎えました。

珠洲市飯田町で120年続く「衣料ストアーサカシタ」

元日の地震で店は倒壊し、商品の洋服などはいまもガレキの下に残ったままです。地元で愛され続けた衣料品店でしたが今回、閉店を決めました。

店主・坂下重雄さん「倒壊した部分の商品はもう全然ダメで、店舗の中でも3分の1程倒壊しなかったもんですから、そちらの方の商品が今もうこれだけになりましたけど、取り出して」

店主の坂下重雄さんと妻の久美子さんは、地元の人たちに感謝を届けたいと近くの店舗の一画を借りて5月13日から「閉店さよならセール」をはじめ、28日に営業最終日を迎えました。店に残っているのは小学校の制服やほんの少しの肌着など。それでも朝から地元の人たちが訪れていました。

夫婦二人三脚で店に立ってきた坂下さん夫婦は充実した人生だったと振り返ります。

坂下久美子さん「最後こういう形で終わる事が出来て幸せだったかな」

坂下重雄さん「いま仮設の方に入る事になると思うんですけど、そっち入って少しゆっくりしながらこれからどうするか考えて、ただ、このまま何もしないというのは私自身もあんまり好きじゃないんで何かの形でまたやります」

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