県外で活躍する青森県民を紹介するターニングポイント。人生の転機となったそのとき、どのような思いや決意があったのか。
第76回のストーリーは、青森市出身の会社員・川口彩乃さん(32)。

カフェや街づくりなどを手がける「good mornings株式会社」(東京・日本橋)で、管理業務などの仕事をしている。

「公務員になれ」とすり込まれるも想像できず…逃げるように上京

川口さんは、内気で人前に出るのが苦手な子どもだった。

川口綾乃さん
「小学校に入学してからも、授業で発言をできる限りしたくないっていうところはありました」

バトミントンを10年、冬はスノーボードとアクティブな一方、高校は進学校だったため、勉強にも力を入れていた。
しかし、やりたいことは特になかった。

川口綾乃さん
「母が公務員だったのもあって、幼少期から『公務員になれ』と、すり込まれて生きてきた。だけど全く公務員に魅力を感じられなくて、想像もできなかったです」

親の反対から逃れるように、大学進学のため上京。
一度、故郷を離れることを選択。慣れない東京の暮らしも最初は苦労した。

川口綾乃さん
「家賃が高い。あとは一人暮らしを初めてするので、学校行ってバイトして家事しての生活を知らない土地でするっていうことは、結構大変でしたね」

大学卒業後もやりたいことには出会えず、バイト生活の毎日。しかし、ずっと好きで推してきたアーティストの転機に心が動かされる。

SUPER EIGHT(旧関西ジャニ∞)メンバーの言葉と転機に刺激され

川口綾乃さん
「SUPER EIGHTの横山裕くんがライブのたびに、“今日は今日しかない 明日のことは気にするな”と毎回ライブで言ってたことと、(関ジャニ∞時代に)渋谷すばるくんと錦戸亮くんが30歳半ばぐらいでグループを辞めて、『この人は転職を今このタイミングでするんだ』と思ったことがきっかけで、私も今から何かを全力でやってもいいのかなって思った」

本気で応援していたからこそ影響も強く、本気で自分のスキルアップを目指すため、行ったことのない沖縄へ…。

ワーキングホリデーで沖縄へ移住 磨いたのは街づくり・経理のスキル

川口綾乃さん
「最初のきっかけは、総務省の“ふるさとワーキングホリデー”という制度。それの合同説明会に行って、10県くらい参加していた中で沖縄を選んで、その時は持っているスキルで自分は何が得意かということはわからなかった」

3年間、沖縄・名護市の交流施設「わんさか大浦パーク」で働いて、直売所での業務や経理を担当。自発的に青森の物産展を開催した。

川口綾乃さん
「青森のりんご園に連絡をして、りんごを仕入れて販売したり、“スタミナ源たれ”とか加工品類も仕入れて、販売したらすごくお客さんの反応が良かった」

沖縄での任期を終えた後、現在の会社に入社。
社長が出していた本(スモール・スタート あえて小さく始めよう/水代優 著)を読んで、同じ考え方だったところに魅力を覚えた。

川口綾乃さん
「向上心がある人が好きですね。だから自分も向上心を高く持って、自分のスキルを伸ばしたい」

これからも川口の向上心は、推しのアーティストとともに「街づくり」に向けていく。

川口綾乃さん
「地元があるから、外に出たときに外との違いとか魅力に気づけて、自分のためにも社会のためにもなるのかなと思います。
県内に住んでる人はもちろん観光客も、『行きたい』と思う魅力のある街をつくれたらなとは思います。それで何か私が携われることがあったら」

青森テレビ「わっち!!」月~金曜夕方4時25分
「Turning Point」2024年5月21日放送回より

~川口綾乃(かわぐち・あやの)~
◆青森県青森市出身
◆1991年7月生まれ
◆青森県立青森高校、日本大学法学部卒業
◆2022年6月「good mornings株式会社」入社

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。