宇宙への格安インフラを目指している北海道十勝地方の大樹町のロケットベンチャーが、あのJAXAを顧客にする可能性が出てきました。

これまでに3回、宇宙到達を実現した大樹町のインターステラテクノロジズ。

今年度、商業化に向けて大きく前進しました。

JAXA=宇宙航空研究開発機構が開発する、超小型衛星の打ち上げ会社のひとつに選ばれたのです。

インターステラ社のほかに選ばれたのは、ご覧の4社。最終的には、この中の1社に絞られる事になります。

ライバルともいえる「スペースワン」は今年3月、自社開発中のロケットで和歌山の発射場から宇宙を目指しました。

しかし、打ち上げのわずか5秒後。ロケットは爆発…。

現在、失敗の原因を分析中で終わり次第、打ち上げを再開する構えです。

一方、インターステラ社は、今年度以降の打ち上げを目標に掲げていますが、人工衛星を宇宙に運ぶ新型ロケット「ZERO」は、まだ開発段階。

そのスピードをあげるため組織の拡大を急いでいます。

藤田忠士記者
「帯広市内を走る国道236号線。この幹線道路沿いに、インターステラ社の帯広支社ができます」

インターステラ社事業開発部 中神美佳さん
「1階が工場部分になっていて、エンジンや機体の胴体構造部の組み立てや保管」

食品などの配送センターを居抜きで買い取ってリフォーム。6月、新型ロケットのエンジン工場になります。

インターステラ社事業開発部 中神美佳さん
「生産拠点をさらに拡大させて、よりロケットの開発を加速させて、早期にサービスを実現していきたい」

2013年には、わずか3人だった社員も、この春には約160人まで拡大しています。

インターステラ社人事総務セクション 福島惇さん
「まだ宇宙業界で人を募集していることに気づいていない人がたくさんいる。そういったところをやっていくのがおもしろい」

インターステラ社開発部第5セクション 河野歩さん
「ほとんどゼロの状態からロケットづくりに携わって、自分が携わったロケットが宇宙まで飛び立つのを間近で見届けたい」

今年3月には、エンジン開発で最も難しい要素のひとつ、ターボポンプの冷走試験にも成功。

宇宙産業を北海道に手繰り寄せる開発競争が続いています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。