自身が校長を務めていた神奈川県の小学校で2019年、女子児童=当時(9)=にキスするなどしたとして、強制わいせつの罪に問われた男に横浜地裁は24日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。この裁判は、横浜市教育委員会が職員を動員する裁判傍聴妨害の対象となっていた。  市教委は19年度以降、教員による児童・生徒への性犯罪事件に職員を大量動員して一般人の傍聴を妨げていた。この裁判を含む4件が対象だった。24日に判決だった裁判では被告や被害者を匿名とするなど、個人情報を伏せる措置が取られていた。  判決によると、男は2021年9~10月ごろに複数回、校長室で児童にキスするなどした。  倉知泰久裁判官は判決理由で「校長という責任ある立場での行為は強く非難されるべき」と指摘。一方、示談が成立していることなどから、執行猶予が相当とした。  市教委は今月21日に今後は動員をしないと表明。24日の傍聴席は、記者を除くとビジネス向けの服装の人は少なかったが、傍聴愛好家らが集まり開廷前にはほぼ満席となった。


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