交通事故の捜査で、実際には行っていない取り調べの調書を偽って作成した罪などに問われている県警の元巡査部長の男の裁判で、検察は24日懲役2年6か月を求刑しました。

虚偽有印公文書作成の罪などに問われているのは、県警の元巡査部長で姶良市の会社員森重仁志被告(53)です。

起訴状などによりますと、森重被告は2018年からおととしまで県警の警察官として交通事故の捜査を担当していた際に、10件で実際には行っていない取り調べの調書や実況見分の書類を作成したほか、別の1件では捜査書類を自宅に持ち帰って隠した罪に問われています。森重被告は停職6か月の懲戒処分を受け依願退職しました。

24日の裁判で森重被告は起訴内容を認め、動機について「家でのストレスがたまって仕事を頑張る気持ちになれず、書類が遅れてしまい期限内に何とかしないといけないと思った」と述べました。

検察は「警察官としての自覚がなく常習性も認められ、国民の信頼を失墜させた」と指摘し懲役2年6か月を求刑しました。一方の弁護側は「早く事件を処理しなければならないプレッシャーや責任感からの犯行で計画性に乏しい」などとして執行猶予付きの判決を求めました。

判決は7月8日に言い渡されます。

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