顧客などから迷惑行為を受けるカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」。東京都は全国初の防止条例の制定に向け、きょう会議を開き、役所の窓口や学校などの公的サービスも対象に含める方向で調整していると明らかにしました。

顧客などから迷惑行為を受ける「カスハラ」。街で聞くと、さまざまな苦い経験が…

カメラマン
「(客から)写真の色味が気にくわないから全部修正しろと。『詐欺だ』とか、暴言を混ぜながら言われます。『出しているイメージ写真と違うじゃないか、こんなの詐欺だ』と。強烈な一言でやめたいなと数日引きずる」

飲食店従業員
「お酒を出すじゃないですか、当然。ちゃんと作ったけど、飲む前から『返品するからお金返して』と言われた。ずっとごねてて」

雑貨店従業員
「店舗ごとに在庫が違うんですけど、『なんで他の店にあったのに、この店にないんだ』と怒鳴る客はたまにいます。対等な立場で喋ってもらいたい。上から来ないでほしい」

厚労省によりますと、過去3年間で従業員から「カスハラ」の相談を受けた企業は27.9%に上り、3年前の前回調査と比べ、8.4ポイント増えています。

こうした状況を受け、東京都はきょう、全国初の「カスハラ」防止条例の制定に向けて会議を開催。

役所の窓口や学校などの公的サービスも、「カスハラ」の対象に含める方向で調整していると明らかにしました。

「区役所で待っている時とか、年配女性が『こんなんじゃ分からない』と大声で言っていて、区役所の人も対応に困っている、かわいそうだなと」

さらに、議員が行政の職員に対して不当な要求をするケースも想定しているということですが、条例の中で罰則は設けない方針です。

東京都 小池百合子 知事
「様々な現場のカスタマーハラスメントに効力を発揮する都独自の条例の検討をスピード感をもって、前に進めたいと考えております」

深刻化する「カスハラ」をどう防いでいけばいいのでしょうか。

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