ワニのような口を持つ大きな魚、アリゲーターガーが富山市で見つかりました。アリゲーターガーは特定外来生物に指定されていて21日は魚津水族館の職員による捕獲劇が繰り広げられました。
富山市今市にある大きな水たまり。そこにいたのは。
毛田千代丸キャスター:「動きました。動きました。アリゲーターガーとみられる魚が今、尾ひれが動いています。まだら模様の尾ひれの部分が動いています」
斑点が特徴的な魚の尾ひれ。本来、富山市内に生息しているはずのないアリゲーターガーとみられます。
アリゲーターガーは北米原産の熱帯魚で、以前は観賞魚として販売されていましたが、生態系を乱すとして2018年に国の特定外来生物に指定。飼育や販売は原則禁止となりました。
いったいどうやって…2年前から生息との噂も
しかし、この周辺では、数年前からアリゲーターガーがいるという噂が─。
近所に住む男性:「アリゲーターガーがいるっていう。噂で聞いてたんですけど」
毛田キャスター:「いつごろからですか」
男性:「2年ほど前です。ご覧のようにこんな水たまりなので、全然信じてはなかったですね」
20日、アリゲーターガーらしきものを見たという人から警察を通じて県に連絡があり、県が魚津水族館に相談したところきょう、捕獲作業となりました。
毛田キャスター:「そこにいますね。背ビレが見えているかと思うんですけども」
ワニを思わせる鋭い牙…まさに
魚津水族館の職員2人が網で慎重に捕獲を試みます。
毛田キャスター:「今、網にかかりました。あ!ああ!出てきた。アリゲーターガーとみられる魚、出てきました。網の中に入りました」
捕獲された魚は体長およそ1メートル。ワニを思わせる長い口に鋭い牙がありました。
毛田キャスター:「これはもう間違いなくアリゲーターガーですか」
魚津水族館 不破光大学芸員:「そうですね」
毛田キャスター:「持ってみた感触、重さどれぐらいですか」
不破学芸員:「まあまあ重いですよ。鱗が特徴的なので、けっこう表面堅いですよ。まだまだ大きくなります」
魚津水族館によりますと野生のアリゲーターガーが県内で見つかるのはこれが初めてだということです。
飼育を放棄か 問われる飼い主のマナー
毛田キャスター:「アリゲーターガー、2年前から生息していたんじゃないかという話もあったんですけど越冬すること可能なんでしょうか」
不破光大学芸員:「2回冬越してるってことですね。(水温が)10℃切るとちょっと厳しいんじゃないかと思うんですけど、でも実際越してるので、例えば潜ったらちょっと暖かい場所があるとか、越冬できる環境だったんじゃないかなと思いますね」
この場所ではアリゲーターガー以外にも外来種の魚が捕獲されました。いずれも観賞用として人気の魚だと言います。
不破さんはアリゲーターガーとともに、飼っていた誰かが違法に放流した可能性が高いとみていて、マナーを守った飼育を呼びかけています。
魚津水族館 不破光大学芸員:「飼いたい気持ちはすごくわかるんですけど、大きくなっちゃうことはわかってる事実なのでそこを考慮して考えて飼育に関わってほしいですね」
捕獲したアリゲーターガーは今後、魚津水族館で標本にして展示できないか検討するということです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。