2023年の猛暑で大量に死んだ陸奥湾の養殖ホタテの生育状況を調べる、春の実態調査が始まりました。一部の漁協では、2023年の夏を生き残ったホタテも生育が遅れていて、大きさは例年より小さくなっています。

春のホタテ実態調査は初日の20日、湾内7か所の漁協や支所で行われました。このうち、むつ市の川内町漁協では、沖合いの4か所で水深35mほどに沈めていた養殖2年目のホタテを引き上げ、死んでいないかなどを確認しました。

その結果、4か所でのへい死率は平均1.3%。大きさは7cmほどで例年並みだということです。

川内町漁協 笠井俊二総務部長
「死んでいるホタテも少ないようなので、順調に生育している状況です。高水温に対する対応・対処をして1枚でも多く生存率が高まるようになればいいなと思います」

また、2023年の猛暑で4割ほどのホタテが死んだ青森市の後潟漁協でも調査が行われました。

養殖2年目のホタテを2か所から引き上げたところ、へい死率は3%ほどでしたが、大きさは7cmほどで例年より1cm近く小さくなっていました。

後潟漁協 山口隆治組合長
「(夏場の)水温はもう限界だと思う。だけど、それで生活していかないといけないので、自分たちも稚貝のとり方を変えて頑張っていかないといけない」

養殖ホタテの実態調査は、湾内25か所の漁協などで5月23日まで行われる予定で、県が猛暑で被害を受けたホタテ産業の復興に向けた漁業者への指導に役立てることになります。

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