ロッククライミングの聖地といわれている長野県川上村に惚れ込み、移住までしてしまった男性がいます。

SBCニュースワイドの古畑あずみキャスターが、岩壁に登ってその魅力を体感してきました。

断崖絶壁を命綱一本で登るロッククライミング。

岩場が点在する国内有数のスポットとして愛好家が集まるのが、長野県川上村です。

自然豊かな村には、標高2418メートルの小川山があり、その一帯には、初心者から上級者まで楽しめる1210以上のクライミングルートが存在しています。

この日も、目を凝らすと絶壁の岩場を登っている人が…!

この場所でクライミングに情熱を燃やすのが、北平友哉(きたひらゆうや)さん(43)です。

北平友哉さん:
「(川上村の魅力は?)小川山とか、登る岩場がめちゃくちゃ近い!駐車場に止めて歩いて5分くらいでこんな素敵な岩場にについたりとか、ここじゃないと登れない」

実は北平さん、アメリカにある世界最難関の『センチュリークラック』という岩場に挑戦したり、当時(2017年)、世界で2番目に難しいといわれた場所も、日本人で初めて登頂するなどした実力の持ち主なんです。

北平友哉さん:
「数あるクライミングのジャンルの中でも、僕はこういう岩と岩の隙間・クラックというんですけど、これが大好きです」

岐阜県で家族と暮らしていましたが、クライミング好きが高じて、3年前に単身で聖地・川上村への移住を決意しました。

北平友哉(きたひらゆうや)さん:
「こんなに没頭できるものにあったのが生まれて初めてで、人生も変わりましたしね」

雨の日以外は何時間も岩場を登るという北平さんは、インストラクターの資格も持っています。



古畑あずみキャスター:
「ということで、私も挑戦してみたいと思います!」

まずはウォーミングアップとして、高さ3メートルほどの岩に登ります。

専用の靴にはきかえ、滑り止めのチョークを手につけ…。

(古畑のぼる)
「登れるかな・・・登れましたー! 高ーい!」

安全に注意しながら降りれば…

古畑「イエーイ!できましたー!やったー!」
北平さん「本当に岩登るの初めて?」
古畑「初めてですよ、岩登ったことないですよ!」
北平さん「めっちゃうまかったよ!」

北平さんは、同じ岩でこんな登り方も!

場所によって、傾斜やくぼみ加減が違うため、同じ岩で様々なルートを楽しめるのもクライミングの魅力です。

さぁ、ここからが本番!ということで、大きな岩を求めて山道を歩くこと15分。

北平さん「着きました!ここです、これがフェニックスの大岩です」
古畑「きょう私が登る岩ですか?」
北平さん「その通り」
古畑「さっきとぜんぜん違うじゃないですかー!高すぎません?出来るんですか?」
北平さん「大丈夫です。古畑さんにも登れるルートがあるんで」

なんと現れたのは、高さ30メートルの岩壁!

足場などになるゴツゴツとしたところも多いことから、これでも初心者向けなんだとか。

この日は20メートル地点まで挑戦します!

専用の道具を身に付けて、命綱を装着。

ロープは、もしものことがあったとき地面に落下するのを防ぐため、北平さんと繋がっています。

序盤は順調に進めましたが、10メートルを過ぎたあたりからだんだん手や足を置くところがなくなっていき…、苦戦。

それでも最後はなんとか全身の力を振り絞って、

古畑「行けた?行けましたー!景色すごい!(遠くの)岩場がよくみえる。怖かった」

初クライミングでしたが、無事成功しました!

古畑「途中までは結構いけるかなと思ったんですけど、半分すぎたあたりからちょっともう怖くて、降りてくるとなお分かりますけど、上から見える景色はぜんぜん違いますね」
北平さん「ロープで安全を確保した状態で登れば、どなたでも本当に簡単なルートを登れると思うので、高いところでイエーイとやると、すごく岩登りって面白いなと思うので、そういう感覚を広めたいですね」



北平さんは、4月、新たな挑戦を始めました。

北平友哉さん:
「岩登りの道具をメインのラインナップで取り揃えさせてもらっています」

川上村に移住してきた当初からクライミング用品店で働いていましたが、独立して『ROOFROCK(ルーフロック)』という店をオープンさせました。

北平友哉さん:
「一度来て頂いて、こういう道具が岩登りに必要なんだなというのがこのお店にくいれば分かるので、一度来ていただけるとすごく嬉しいです」

北平さんにとってロッククライミングとは…。

北平友哉さん:
「居場所みたいなものですね。北平友哉という人物を知ってもらえたという、自分の存在意義というのを、クライミングを通して色々な人に知ってもらえた、お店を通してでも。だからこの場所で登り続けたいし、ずっとクライミングは続けていききますね」

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