官製談合防止法違反などの疑いで尾道市職員の男が逮捕された事件で、警察は15日夜、市役所を家宅捜索しました。男が情報を漏らしたとされる入札では、相手方の会社が最低制限価格のわずか2千円差で落札していました。

官製談合防止法違反などの疑いで逮捕された尾道市建設部土木課の専門員・高橋宏和容疑者(51)は、市内にある土木建設会社の元社長大崎一義容疑者(58)と共謀し、23年5月、市発注の道路改良事業の入札をめぐり、大崎容疑者に予定価格が記載された設計書を渡し、それを基に大崎容疑者の会社が事業を落札した疑いがもたれています。

警察は捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。

警察は昨夜、尾道市役所を家宅捜索。2人が関わったとされる入札にはあわせて4社が参加していましたが、大崎容疑者の会社は最低制限価格と2000円差の1276万4000円で事業を落札していました。

隈元大樹 記者
「家宅捜索を終えた尾道市役所から出てきました。押収品を持って車に向かって行きます」

高橋容疑者は今回の入札工事の担当者として予定価格を算出する立場でした。大崎容疑者とは数年以上前からの知り合いだということで、警察は、2人の余罪についても慎重に調べています。

尾道市 平谷祐宏 市長
「市民の信頼を得る立場にありながら、今回の事案は市政に対する信頼を失い、市政の信頼を失い本市の名誉を傷つけることになったということで、市民の皆さまに心からお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。」

尾道市の平谷祐宏市長は職員の逮捕を受け、このように陳謝した上で、警察の捜査に全面的に協力し、厳正に対処する考えを示しました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。