各地で工事が進むリニア中央新幹線。

そのトンネルの掘削が行われている岐阜県瑞浪市で、住宅の井戸などの水位が下がっていたことが分かりました。

品川ー名古屋間を最短40分で結ぶ「夢の超特急」リニア中央新幹線。

開業は2034年以降となる見通しで、「水問題」が続く静岡工区以外は工事が進められています。

(瑞浪市民)
「汚れた野菜を洗ったり、庭木に撒くことができないのは不便」

岐阜県恵那市から御嵩町まで、全長14.5キロにわたって地中を貫く日吉トンネル。

その中間地点の瑞浪市では、ある「異変」が…

(瑞浪市民)
「水をくみ上げるポンプが空回りしていたので、あわててコンセントを抜いた」

瑞浪市大湫町(おおくてちょう)では、複数の井戸で水位が下がっているのが見つかりました。

(瑞浪市民)
「見てごらん。底が見えるかな。一番多い時で1メートル10センチくらいの場所に水面があった」

この住宅では、井戸水の大半が枯れてしまう事態に。

(瑞浪市民)
Q2週間近くこの状態?
「そうだね」

水道は利用できるようになったが…「井戸水は冷たい水だった」

すでにJR東海が対策工事を行い、水道は利用できる状態になりましたが…

(瑞浪市民)
「井戸水は夏場に仕事終わって、手を洗うと冷たい水だった」

また、異変は井戸以外にも…

(住民)
「(これまでは)水が張っていて、濁った水だったので底が見えなかった」

ひび割れた土の上に薄く水が張ったこのため池、一時、完全に水が枯れ、干上がった状態だったといいます。

(住民)
「びっくりした。生活に影響がなければいいなと」

こうした異変は、トンネル掘削工事が影響しているとみられ、JR東海が市内の井戸やため池などあわせて32か所を調べたところ、14か所で水位の低下が確認されたということです。

この事態に瑞浪市の担当者は…

(瑞浪市 企画政策課 工藤雄一課長)
「水は大きな問題だと市としても認識している。地元住民の話をよく聞いていただき、要望に沿った対応をJRにはお願いしたい」

JR東海は5月13日、住民説明会を実施。

応急処置として、水位が下がった井戸を持つ家庭に対して、上水道に切り替える工事を進めるなどの対応にあたっていて、市も岐阜県などと連携して情報収集にあたっています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。