鹿児島県内では海開きのあった地域もありますが、プールでの事故を防ごうと、AIを使った全国で初めての取り組みが、鹿児島市のスイミングスクールで始まっています。

夏に向けて増える水辺での遊び。警察庁によりますと、去年7月・8月の2か月間に発生した水難事故は、全国で453件。そのうち、プールでの水難者は8人でした。

(鮫島)「プールを楽しむ子どもたちの事故を防ごうと設置されたのがAIカメラです」

鹿児島市の原田学園スイミングスクールでは、25メートルプールに2台のAIカメラ「Aqua Guard」が設置されています。

このAIカメラには「水面を叩く動作」や「はしごを上るような動作」「ビート板がひっくり返る」など、10項目の人が溺れる前の特徴的な動きを学習させてあり、子どもたちの動きをリアルタイムで解析します。

溺れる可能性を検知すると、監視員のスマートウォッチに自動で通知され、迅速な救助につなげることができます。

このAIカメラを開発したのが、東京にある中央大学の石川仁憲教授らのグループです。今回の鹿児島が全国で初めての実用化だということです。

(中央大学 石川仁憲機構教授)「悲しい溺れる事故をなくすため、テクノロジーがサポートできないかと考えたのがスタート。今後データの蓄積をして精度が上がり汎用性が高くなれば学校のプールなどに積極的に導入できる」

(原田学園スイミングスクール 商崎淳一さん)「これから人員不足が進むなか、合理的な監視体制ができないか考えていた。できるだけ多くのところに機能が備わり、保護者も子どもたちも安全に水に親しむ環境ができれば」

プールの事故を防ぐため、監視の目のサポートとしてAI技術の活躍が期待されます。

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