理化学研究所などはスーパーコンピューター「富岳」が性能ランキングで、主要4部門のうち2部門で9期連続の1位を維持したと発表しました。一方で計算速度の部門では4位でした。

 スーパーコンピューター富岳は神戸市の理化学研究所と電気メーカー「富士通」が開発し、スパコン「京」の後継機として、2021年3月から本格運用が行われています。

 その性能を競うスーパーコンピューターの世界ランキングのうち産業利用などで処理速度を測る「HPCG」とビッグデータ解析の性能の指標となる「Graph500」で9期連続で1位を維持したということです。

 一方で、計算速度を競う「TOP500」、演算処理に関する性能を競う「HPL-MxP」は4位でした。

 計算速度を競う「TOP500」ではアメリカの「Frontier」が1位だったということです。

 今回の発表を受けて、理化学研究所の計算科学研究センターの松岡聡センター長は「継続的に世界トップクラスの総合的な実力の高さを示しています。昨今の生成AIでヒートアップする中、4年の長期間にわたり世界トップクラスの性能を維持できるのは、たゆまない研究の成果であると認識しています。日本の科学技術研究全体のまい進はもちろんのこと、産業界での活用や早期の社会実装に向けて、大いに貢献するものと期待しています」などとコメントしています。

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