本格的な雨のシーズンを前に、鹿児島市は13日、土砂災害などを想定した訓練しました。今月中に甲突川上流や新川上流など、市内16の川で洪水浸水想定区域を新たに指定する予定です。

訓練は、鹿児島市が梅雨時期を前に毎年行っているもので、今年は自衛隊や電力やガス事業者などおよそ90人が参加しました。

訓練は、大雨が降り続き、土砂災害や河川の氾濫のおそれが高まったとして、大雨警戒レベルで最も高いレベル5の「緊急安全確保」を発表する想定で、連絡体制や避難情報の発表までの手順などが確認されました。

ことしは情報共有の迅速化のため、新たにタブレットなどを活用したオンラインによる資料の共有やビデオ通話での会議も開かれました。

今年から大きく変わるのが、水害のリスクを示した「洪水浸水想定区域」です。鹿児島市では、これまで洪水浸水想定区域が7つの水系の10の河川で指定されていましたが、今月中に甲突川上流や新川上流など市内16の河川で新たに指定される予定です。

13日は今月指定される予定の脇田川で、気象情報などをもとに避難情報を出す手順を確認しました。また、下鶴市長は午後に、脇田川で今年3月まで行った河川の治水対策工事の状況を点検しました。

(鹿児島市 下鶴隆央市長)「多くの市民に新たな洪水浸水想定区域や普段からの備え、発生時の避難先など必要な情報をしっかりと広報周知していきたい」

鹿児島市は今後、新たな洪水浸水想定区域をもとに避難対象の世帯の見直しを行う予定で、防災マップなどをホームページに掲載し、市の広報誌などで周知を図っていくとしています。

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