広島市がことしの平和記念式典で、入場規制を強化する方針を打ち出したことについて、賛成・反対それぞれの立場の市民団体が9日、会見を開きました。
去年8月6日、「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」が主催して原爆ドーム周辺で行われていたデモの参加者が、広島市の職員に暴行を加えたとして逮捕・起訴されました。これを受けて広島市は、ことしの式典は▽原爆ドーム周辺を含む平和公園全体で入場を規制し、▽拡声器やマイクなどの持ち込みを禁止するなど、規制を強化する方針を発表しました。
静かな8月6日を願う広島市民の会 石川勝也 代表
「広島市の判断は全く正しいものであると理解します」
「静かな8月6日を願う広島市民の会」は、「大音量で式典に悪影響を及ぼすようなデモはできなくなるだろう」と市の方針を評価しました。
静かな8月6日を願う広島市民の会 石川勝也 代表
「(去年)事件が起きた以上、厳格な対応をするのが行政として当然です」
また、どんな音や活動が禁止にあたるかなどは「難しいが、市が正しく判断してほしい」と話しました。
8・6ヒロシマ大行動実行委員会 宮原亮 事務局長
「表現の自由を抑圧するものであり、広島の反戦反核運動を丸ごと押さえつけようという攻撃です」
一方、去年のデモを主催した「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」は、市の担当課に今回の規制を撤回するよう求めました。
8・6ヒロシマ大行動実行委員会のメンバー
「被爆者、多くの人たちに集まってもらって市民の意見を聞くべきでしょう」
実行委員会はことしの原爆の日も、去年と変わらずデモをすると話しました。
8・6ヒロシマ大行動実行委員会 宮原亮 事務局長
「市民との話し合いの場を設けて平和公園を安全に利用できるよう検討すべきだが一方的に決めて強制する」
広島市は今月から、デモなどを行ってきた団体に規制について説明を始めるということです。
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