オーストラリアにある姉妹都市の市長の娘に対し、下腹部にマイクを近づける不適切な行為をした、美濃加茂市議会の副議長が議員を続ける意向を示しました。

9日朝、美濃加茂市役所に姿を見せた美濃加茂市議会の永田徳男副議長(71)。

自らの不適切な行為を動画で確認したことを明らかにした上で…。

(美濃加茂市議会 永田徳男 副議長)
「(動画で)自分の大変に残念な姿を見ると本当に申し訳ない。(全員協議会で)議員らから色々な意見が出ると思う。意見を真摯(しんし)に受け止め、その後どのように処するか、しっかりと答えを出させていただきたい」

不適切な行為があったのは4月3日、姉妹都市であるオーストラリア・ダボ市のマシュー・ディカーソン市長らを招いた歓迎会の二次会のことでした。

(美濃加茂市議会 永田徳男 副議長:8日取材)
「私としては盛り上げるつもりで頑張った」

美濃加茂市内のスナックで行われた二次会には市の関係者ら約20人が参加。

永田副議長はソファーに座っていたディカーソン市長の娘の下腹部にカラオケのマイクを近づけたということです。

(美濃加茂市議会 永田徳男 副議長:8日取材)
「ただ酒が入っていたので、若干よろけたところがあったかもしれない。そのような思いは決してなかった」

ダボ市長の娘は「この問題について、これ以上議論したくありません」

同席した議員が、その場を撮影した動画を見た美濃加茂市の藤井浩人市長は、4月24日にディカーソン市長宛てにメールで謝罪文を送付。

この問題についてディカーソン市長は9日、コメントを発表しました。

(ディカーソン市長)
「娘は驚き、私と妻と娘は不適切な行為だと視線を交わしました」

ディカーソン市長は当時を、こう振り返ったうえで「藤井市長からの謝罪を受け入れたいと思う。この出来事が両市の35年の強い関係に影響しない」などと述べています。

また、市長の娘は「不適切だと思ったが、その時は家族が近くにいて安心していました。この問題について、これ以上議論したくありません」などとコメントしました。

この不適切な行為を受け、市議会は9日に今後の対応を話し合い、議長と永田副議長を除く議員14人中10人が永田副議長への辞職勧告決議案の提出に賛成しました。

一方、、永田副議長本人は議員を続ける意向を示しました。

(美濃加茂市議会 永田徳男 副議長)
「これは、やはり不適切な行為ということに私として認めざるを得ない。厳しい意見を頂きながらも、これから前に進まなければならないという思い。少し議員は続けさせていただきたい」

美濃加茂市議会は、永田副議長の議員続投の意思を尊重し、現時点では辞職勧告決議案を提出しない方針です。

森弓子議長は議員全員を対象にハラスメント研修を実施するなどして再発防止に努めると話しました。

一方、永田副議長は副議長の職は辞する考えを示しています。

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