青森県弘前市で2023年6月に発覚したリンゴの貯蔵施設からの盗難事件で、JAつがる弘前は、最終的な被害額は2億2400万円余りにのぼると発表しました。農家からは、賠償や農協の組織改正を求める声が上がっています。

JAつがる弘前 天内正博組合長
「役職員を代表しておわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした」

JAつがる弘前は、2023年6月に発覚したリンゴ貯蔵施設の盗難事件について、7日、総代長会議を開き第三者委員会の最終報告書を説明しました。

JA側は、この事件の裁判などで被害額は1億4千万円以上としていましたが、第三者委員会のまとめでは、2億2466万円余りとなりました。

盗難被害は、2020年2月~2023年6月9日までの約280回で、10kg入りの箱数で6万1311箱にのぼるということです。

JAは、被害農家に対して早ければ5月中にJAが建て替える形で賠償を始めるとともに、5月14日に説明会を開くことにしています。

JAつがる弘前 組合員
「あの額はちょっとね…。いま分かってよかった。知らないでいると、もっととてつもなく農家にダメージが大きくなっていく」

「頭にきてもなくなったものは返ってこない…。農協が賠償するので、その仕方をどれだけ真摯にやるか受け止める。ただ『ダメ』と言っても組織改正をしないと、また同じことが起きる」

JAは、被害金額の全額回収に向け、窃盗の罪で有罪判決を受けている元従業員ら5人に対して損害賠償請求の裁判を起こすとともに、事件の責任をとり、組合の全役員26人が役員報酬の3割を3か月間自主返納することを決めました。

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