ゴールデンウイークは、各地で観光客の行列が見られましたが、名古屋城の本丸御殿では、子育て世帯を優先して案内する「ファスト・トラック」と呼ばれる取り組みが初めて行われました。
(子ども)
「屋根の部分が緑っぽいから、より普通の城よりかっこいい」
(犬を連れた男性)
「いろんな甲冑を着て、11人の武将の甲冑を作っている」
ゴールデンウィーク最終日の名古屋城。
あいにくの曇り空で、人は比較的少なめ。
5月6日、「本丸御殿」にはほぼ「待ち時間なし」で入れたようですが、5日までは…なんと、最大2時間待ちの大行列! さすがの人気です。
(西島新カメラマン)
「本丸御殿に大勢の行列ができています」
こうした中、このゴールデンウィークで、初めて子ども連れにうれしい取り組みが。
(スタッフ)
「一般の方、茶色のレーンにお願いします、小学生以下のお子さまをお連れの方だけ、優先的にご案内しております」
本丸御殿では5月1日から6日まで、小学生以下の子どもがいる家族連れや妊婦が、優先的に入場できる「ファスト・トラック」を実験的に設置。
3日には、一般レーンには折り返すほどの入場待ちの列ができたのに対し、「ファスト・トラック」はこの通り、かなり空いていました。
(名古屋城総合事務所 中田祐輔課長補佐)
「国が子育て世代の方に優しい社会づくりを推進、子連れの方が苦労して並ぶことがないように」
少子化対策の一環として国が旗を振るこの「ファスト・トラック」。
4日は一般レーンで2時間待ちだったところを、優先レーンの待ち時間は20分~30分と4分の1以下に短縮でき、子育て中の家族にはうれしい結果になりました。
(優先レーンを利用した親子)
「意外とすぐ入れてラッキー」
「(子どもが)走り回ったりするので、他の人に当たったりするし、分けてもらえると助かる」
ゴールデンウィーク期間中、優先レーンを利用した人は全体の25%~30%ほどだったということです。
一方、こんな意見も…
(一般レーンを利用した人)
「(待ち時間が)2時間と20分くらいの違いがあったら、『どうして?』と思う。小さな子どもだと理解できない展示もあるから、そんなに子どもを優遇する必要はないかなと思う」
(名古屋城総合事務所 中田祐輔課長補佐)
「『暑い中ありがたい』という声を頂いている一方、ファスト・トラックじゃない列の方は『高齢者はどうなの?』といった様々な声を頂いている」
名古屋市は今後、「ファスト・トラック」をほかの施設でも導入する計画ですが、賛否が上がる中で広がっていくのでしょうか。
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