倉庫に何万点も保管されている懐かしい昭和のグッズ。ガラクタではなく、れっきとしたお宝です。70年近く前のテレビに、何に使うのかわからない謎の商品もありました。

三重県伊賀市に住む、冨永 潤さん。「あるモノ」のコレクションで、知る人ぞ知る有名人なんです。

(大石邦彦アンカーマン)
「全部で何点くらいあるんですかね?」

(冨永 潤さん)
「1万点までは数えたんですけど。そこからは本当に数えられなくなって」

冨永さんは「昭和の物」のコレクター。自宅から離れた場所にあるこの倉庫も、昭和の生活用品や家電で埋め尽くされています。

(大石アンカーマン)
「このあたりはテレビですね。ブラウン管のテレビ」

(冨永さん)
「放送が始まった年くらいで。貴重なので観音開きで普段は片づけておく。細かい調整も自分でやらないといけないので。ここのふたを開けて、画面が乱れたりしたら(調整する)」

(大石アンカーマン)
「途中で具合悪くなると叩いて」

(冨永 潤さん)
「そうそう叩いて(笑)」

放送開始当時のテレビ。以前取材したときには、実際に映像も映してみました。

頭を冷やす謎のヘッドバンド

貴重な品々は次々に。

(大石アンカーマン)
「『大黒ブドー酒』これ中入ってますけど」

(冨永さん)
「どうしてもこういうものは、どんどん回転していってなくなってしまうので、こういったものほど集めにくい」

「ちょっとこれおもしろいものを。“ヱヂソンバンド”という頭につけるもので、物の名前としては“健脳器”。昭和15年とか、戦前の商品です。こんな感じで着けるんですが、めちゃくちゃ冷たい。頭が賢くなるものなんです」

(大石アンカーマン)
「すごくひんやりした。昭和の“熱さまシート”みたいな。頭がよくなるとは、思えません。でもこういう、効果あるのかないのかみたいなものって、僕が子どもの頃も雑誌の広告であふれてました」

もはやどう使うのかわからないものも…

(冨永さん)
「“スリーピングトーン”という機械なんですが、ここから水の音がするらしいんですね」

冨永さんもこれしか見たことがないという珍しいアイテム。

(冨永さん)
「この機械何をするものかというと、安眠機。これを使うと10分で誰でもグッスリということで必ず寝てしまうという機械」

(大石アンカーマン)
「ここに書いてある、“国立病院御採用”病院で使われてて、“優良輸出商品選定”、ええ!?」

(大石アンカーマン)
「私野球少年だったから記憶がある。『王、田淵にチャレンジしよう ウルトラマシン』。うわーこれ広告のイメージと全然違う。現物ちっちゃ!しかもボール、ピンポン玉ですよ」

当時でもアウト?な「現金輸送ゲーム」

昭和を揺るがした未解決事件を再現する大胆なボードゲームも。

(大石アンカーマン)
「『現金輸送ゲーム』物騒な感じのゲームですね。すごろくゲームみたいにルーレットを回して前へ進む」

(冨永さん)
「このあたりはオフィス関係。ファックスよりさらに前のテレックスと呼ばれたもの。ファックスはイラストでもなんでも紙に書いたものを送れるが、テレックスは文字だけ(を送る)」

(大石アンカーマン)
「今はスマホで自分の思いをすぐ送ることができる。スマホが今、テレックスが昭和から平成の初め。時代は進化しましたね…」

昭和が終わってすでに36年。新しい「出もの」が減ってきたといいますが…

(冨永さん)
「昔の古いテレビ、放送が始まった当時のテレビを持っているという連絡をいただいた。テレビ以外にもラジオとかいろんなものがいっぱいあるということで、それを取りに行きたいんです」

お宝のためなら日本中どこへでも向かう冨永さん。

博物館級の超貴重な昭和グッズが

やってきたのは滋賀県・高島市。

磯野薫さん。自宅の離れに案内されると…

(大石アンカーマン)
「ちょっと想像を超えます。畳の上にも棚にも」

(冨永さん)
「数だけじゃなくて一点一点がものすごい貴重なものがあちこちにある」

これは全て15年前に亡くなった、磯野さんの父 宏さんのコレクション。

(冨永さん)
「特にこの2台のテレビ。左側は現存していたのがすごいというもの。商品化になった一番最初のテレビがこのテレビ」

テレビ放送開始の翌年、1954年に発売されたもので、まだラジオがメインです。

(大石アンカーマン)
「フォルム自体、ラジオがまだ強いテレビ」

(冨永さん)
「電波を受けてリアルタイムに情報を得るものはラジオだけだったので、ラジオに映像がついているというイメージ」

そのほかにも、テープレコーダーや大量の真空管も…

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