シリーズで信州の1年を振り返る特集をお伝えしていきます。
1回目は「事件と事故」。
集団による強盗事件が身近に迫り、課題を残す交通事故などが起きました。
大塚記者:
「捜査員が押収品を抱え出てきました」
総合建設業「ヤマウラ」子会社の巨額不正支出事件。
2月、元社員の男と長男が業務上横領の疑いで逮捕されました。
会社が公表している被害額は26億円余り。
長男は横領した金を、キャバクラで遊ぶ金やブランド品の購入などに充てていたとされています。
小口記者:
「事故は複数か所で発生し、大破した車両も見られます」
3月、上信越道で車48台が絡む多重事故が発生し、1人が死亡、30人が重軽傷を負いました。
当時、現場は霧で視界が悪く、速度規制が行われていました。
同じ3月、安曇野市で軽ワゴン車から家族5人の遺体が見つかりました。
父親が子どもを殺害し、無理心中を図ったものとみられます。
上條記者:
「強盗事件の現場は、人里離れた山あいの集落の一番奥の民家です」
関東周辺の山あいにある住宅が連続して狙われた強盗事件。
5月には、一連の事件に関与したとみられるベトナム国籍2人組の男が、松本市の住宅に侵入。
住人に刃物のようなものを突きつけ現金を奪い逃げました。
近くに住む人:
「もうおっかねえ、うちもだって鍵なんかかけねえもん。うちもかけてねえけど今夜から鍵かけねえと」
5月に始まった岡谷ジャンクションのリニューアル工事に伴う交通規制で事故が相次ぎました。
関連する事故は、11月末までにあわせて113件。
1人が死亡しています。
上原記者:
「先ほどまで滞りなく走行できていたにもかかわらず、突然、渋滞に巻き込まれ、車も止まってしまうような状況です」
2025年も5月の連休明けから工事が行わる予定です。
7月には、岡谷市で女児誘拐未遂事件が発生。
登校中の女子児童が男に連れ去られそうになりランドセルを奪われました。
東京都の無職の男が逮捕され、裁判で検察は「男は以前から幼い女児に性的好奇心を抱いていた」と指摘しました。
住民:
「地域全体で子どもを見守らなければいけないと思いますし、本当に捕まってよかったです」
中嶋記者:
「キャンピングカーが横倒しになっています」
8月、上田市の上信越道で親族5人が乗るキャンピングカーが横転し、東京都の8歳の男の子が死亡しました。
車はレンタカーで、父親は「ハンドル操作を誤った」と話しています。
参加者:
「警察官がぶわーと入ってきて、おかしいなという雰囲気を感じた」
9月には佐久市で開かれたアニメソングの野外フェスで、参加者の男性が刃物で刺されました。
殺人未遂の疑いで逮捕された38歳の男は、精神鑑定の結果を受けて不起訴処分となりました。
近所の人:
「子どもが夜中に車にひとりぼっちで取り残されたりしていた」
「育児放棄しているみたいな話は聞きました」
9月、小県郡内で起きた虐待事件。
10歳未満の息子を縛り、柵に閉じ込める行為を繰り返したとして両親が逮捕されました。
裁判で父親は、「就寝時の息子の歯ぎしりなどで眠れず犯行に及んだ」と述べました。
「あなたと一緒に暮らしたい」
「儲けさせてあげたい」
必ず儲かるといった「投資詐欺」や、恋愛感情につけ込む「ロマンス詐欺」の被害が相次ぎました。
11月には警察官を名乗る男から「捜査対象になっている」などと言われた安曇野市の男性が、県内最高額となる現金1億520万円をだまし取られました。
丸山記者:
「午前9時前です。裁判所には多くの人が並んでいます」
11月、3年前に妻を殺害した罪に問われた元県議の丸山大輔被告の裁判が結審しました。
接見に応じた丸山被告は、「無罪になるかどうかしか考えていないです」、「特に動機(についての検察側の立証)は完全に成り立っていない」などと話しました。
異例となる18回の審理が行われましたが、丸山被告は一貫して無罪を主張、検察は懲役20年を求刑しました。
注目の判決は、12月23日に言い渡されます。
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