千葉県柏市で夫婦が殺害された事件についてです。この事件に関連し、警察が行方を追っていて逮捕された77歳の男が夫婦側に数十万円を渡し、今月に入って金を返すように電話をしていたことが分かりました。

記者
「男の逮捕から一夜明け、夫婦の自宅では現場検証が行われています」

事件が起きたのは、おととい夜。柏市高柳の住宅で渡来敏明さん(59)と妻の礼子さん(59)が殺害され、直後に近所で起きた火事で住宅8棟が全焼しました。

警察は、放火の疑いで火元とみられる家に住む職業不詳の酒巻馨容疑者(77)の逮捕状を取り、行方を追っていましたが、きのうの夕方、殺人現場や火事の現場からおよそ16キロ離れた印西市で確保されました。

警察に通報した夫婦
「あそこで気が付いた時には車だと思わなかった。なんだろうとは思ってた。そこの田んぼで車がよく見えた」
「ここら辺。(Q.車の向きは)こう」

取材に答えてくれたのは、きのう午前9時ごろ、農作業に来た夫婦。車が通らない畦道に不審な車が止まっているのを発見し、午後4時半ごろになっても車があったため、警察に通報したといいます。

警察に通報した夫婦
「(Q.不審に思ったポイントは?)ここに一般の車が入らないこと。(不審車が)柏ナンバーで、柏の人が車で逃走しているから、まさかと思ったけど、そのまさかだった」

車に乗っていたのは酒巻容疑者でした。通報で駆けつけた警察官が職務質問しようとしたところ、車を急発進させたため、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕されました。

捜査関係者によりますと、酒巻容疑者は乗っていた車のナンバーの一部をテープで隠し、警察に見つからないように細工していたということです。

酒巻容疑者はどんな人物なのか。

近隣住民
「酒巻容疑者もここのところは静か。歳とったんだか分からないけど、昔はやんちゃで大変」

別の近隣住民
「(酒巻容疑者の)隣人が物を壊されたり物盗まれたりが頻繁にあって、よくトラブルになり怒号が聞こえた」

渡来さんともトラブルがあったのか。

捜査関係者によりますと、酒巻容疑者は死亡した渡来さんに数十万円を一時的に預けていて、今月に入ってから返金するよう電話を掛けていたということです。

警察は、酒巻容疑者が放火に加え、渡来さん夫婦が殺害された事件についてもなんらかの事情を知っているとみて、関連を捜査しています。

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