岩手県釜石市では、養殖が行われているムール貝のクリスマス向けの出荷が続いています。
ムール貝の養殖が行われているのは釜石市の唐丹湾です。
市内の漁師3人が2022年養殖組合を設立し、養殖に取り組んでいます。
出荷は8月に始まり、現在出荷されているムール貝の多くが関東のスーパーなどでクリスマス向けに販売されます。
三陸ではシュウリ貝とも呼ばれるムール貝。
県水産技術センターによりますと、県内での組織的な養殖は他に例がありません。
養殖組合の佐々木和則組合長は、養殖に取り組むきっかけとなったのが、高水温によるホタテの大量死だったと話します。
(佐々木和則組合長)
「ムール貝は高水温に耐えれるのでまず始めた、という感じです。今、死んでるホタテとか、うん。ホタテが死んでも、それに付着しているシュウリ貝(ムール貝)が生き残って付いているというような状況なので」
11月18日、釜石市内のフランス料理店で、養殖されたムール貝を使った料理を味わう会が開かれました。
シェフの宮崎洋之さんはムール貝の食材としての可能性は大きいと言います。
(宮崎洋之さん)
「よく使われますね。汁だけ使う場合もありますし、身だけ使う場合もあります。フランス、ベルギー、オランダなんか、ムール貝専門のチェーン店もあるぐらい、親しまれているっていうんですかね」
この日、提供されたのは、定番のワイン蒸しに加え、ムール貝のポタージュやグラタンなど5品です。
佐々木組合長も味わいました。
(佐々木和則組合長)
「今まではムール貝を作るということに一生懸命にだったんですが、今からはちょっと一歩、販売。皆さんに知ってもらうことを目的に進めていきたいと思います」
クリスマス向けの出荷が終わると今シーズンの養殖が終了するムール貝。
佐々木さんたちは2025年、さらなる販路の拡大を目指す考えです。
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