全日本高校女子サッカーが12月29日から始まります。
長野県代表は3年連続の出場となる、佐久長聖高校。
目指すのは全国ベスト4です。
気温2度、刺すような寒さの中、軽井沢町の風越公園でトレーニングに励むのは、佐久長聖、女子サッカー部。
12月末に迫った全国大会初戦に向け、練習は熱気に溢れています。
大島駿(おおしましゅん)監督:
「やっぱり一発勝負なので、勝負強さといいますか、そういったところの準備段階に入りましたので、いい状態で本番を迎えられるように準備してます」
指揮を執るのは、大島駿監督。
2017年の創部以来、チームを指導してきました。
トレーニングは熱血そのもの!
ひとつひとつのプレーに、本番と同じ緊張感とこだわりを持つように徹底します。
5チームが出場した10月の県大会を制し、3年連続で全国への切符を手にしました。
鈴木こなつ選手:
「またあの舞台に立てることが本当にうれしくて」
キャプテンの鈴木こなつ選手。
1年生からレギュラーを掴み、守備の要として、チームを支えてきました。
「AC長野パルセイロ・レディースさんに加入いたします、佐久長聖高校の鈴木こなつです」
卒業後はパルセイロへの入団が決まっていて、WEリーガーの道へ進みます。
そんな鈴木選手には苦い経験がありました。
鈴木こなつ選手:
「すごく緊張して、思うようにプレーができなかったっていうのがあります」
全国大会初出場となった2022年。
佐久長聖はペースを掴みながらもネットを揺らせず、同点のままPK戦へ。
最後のキッカーを務めた鈴木選手のボールは、枠を捉えられず…
初戦敗退となりました。
鈴木こなつ選手:
「自分がチームを終わらせてたっていう申し訳ないって気持ちでいっぱいで。PKは…運って言われることがあるんですけど、自分はこれまでの1年間の積み重ねだったりが、そこに出たと思っていて」
この悔しさが鈴木選手の意識を変えました。
鈴木こなつ選手:
「練習で自分が一番やらなきゃいけないって思って、がむしゃらにサッカーをやっていました」
大島駿監督:
「彼女のもがき苦しみ方を見ていても、大人もびっくりするような頑張りでしたし、ひとつの敗戦から成長して、ひとつの形になってきましたので」
翌2023年、大島監督は、2年生になったばかりの鈴木選手をキャプテンに抜擢。
チームは再び、全国大会の切符を掴んだものの初戦の壁を破ることはできませんでした。
そして今年。
大島監督が選手たちに求めたのは精神的なレベルアップ。
県内トップという驕りを捨て、「1からのスタート」を掲げたチームは、全国大会の初戦突破だけでなく、その先まで勝ち進むため、自分たちのスタイルである守備的なサッカーに磨きをかけてきました。
鈴木こなつ選手:
「去年やおととしの負けを、意味のあるものにしないといけないと思っていて。その集大成を今年しっかり長聖のサッカーで一試合でも多く勝てたらなと思います」
29日に奈良代表の高取国際との初戦を迎えます。
大島駿監督:
「僕は個人的にはファイナルまでいきたいので、ベスト4を通過点にして…長野県勢初のベスト4で、ファイナリストで。そこを選手たちに注入して頑張っていきたいと思います」
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