年末年始に病気やケガをしてもかかりつけ医は休診に入っていることがほとんど。
また、新潟県内ではすでにインフルエンザの流行も拡大しています。
年末年始を迎える前に、私たちはどう備えるべきなのでしょうか?
『新潟市急患診療センター』の山添優センター長によりますと、かかりつけ医などが休診する年末年始の急患診療センターは、最大4時間待ちになるほど患者が集中するそうです。
「新潟市や周辺の医療機関がだいぶお休みになりますので、それをここで一手に引き受けているようなもんですから、混雑はやむを得ない」
2023年の年末から2024年の年始にかけて、新潟市急患診療センターを受診した人の数は1日あたりの平均で550人。
看護師が症状の相談に乗る電話サービスにも、1日あたりの平均で450件もの問い合わせがありました。
ただ、急患診療センターには入院設備が整っているわけではなく、高度な医療も提供していません。
急患診療センターとは?
そもそも救急医療体制は“3段階”に分けられています。
・「一次救急医療」軽症の患者を取り扱う
・「二次救急医療」入院や手術が必要な患者に対応
・「三次救急医療」高度な医療を提供
急患診療センターは、このうちの「一次救急医療」に当たり、薬の処方も原則1日分に留まるそうです。
そのため、新潟市急患診療センターの山添優センター長は「まずは急患診療センターの役割を認識したうえで受診してほしい」と話しています。
「急患センターには全ての専門医がいて、全ての病気がそこで診断・治療ができるというわけではないということをご理解いただきたい」
「患者さん自身で重症かどうか分かりませんので、救急車を依頼すれば救急隊の人がトリアージ(選別)をして、重症の人であれば二次病院とか三次病院に搬送する」
これから迎える年末年始も、例年通りに多くの患者が受診すると見込まれます。
「特にインフルエンザが今は急上昇しています。発熱患者のうちの50%がインフルエンザ。十分注意していただきたい」
新潟県によりますと、12月8日までの1週間で予め指定された医療機関での定点当たりの報告者数は6.14人です。前の週と比べて倍近くになっており、“注意報”を発令する基準となる人数(10人)に迫っています。
年末年始に向けて どんな備えが必要か?
新潟市急患診療センターの山添優センター長は、「まずは、病気にかからないように基本的な感染対策を徹底してほしい」としたうえで、持病のある方はかかりつけ医と相談してほしいと話しています。
「自分がこのような症状になったら『救急車を呼びなさい』、あるいは『急患センターに行きなさい』、または『出してある薬で様子見なさい』…とかを、一応相談しておいた方が一番良ろしいかと思います」
もし自分の症状が分からず、「急患センターに行くべきか」それとも「救急車を呼ぶべきか」の、判断がつかないときに役に立つのが、新潟県の『AI救急相談アプリ』です。当てはまる症状を入力するとAIが“適切な対処方法”を教えてくれます。
あわせて山添センター長は、「“いざという時のため”に、解熱鎮痛薬や風邪薬などの最低限の備蓄はしておくように」とも呼び掛けています。
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