シリーズでお送りしている「いわてこの一年2024」です。
3回目は2024年起きた自然災害を振り返ります。
2024年は地震から始まった一年でした。
元日、石川県輪島市と志賀町で最大震度7を観測する地震が発生。
「能登半島地震」です。
岩手県内からも官民のさまざまな機関や団体が石川県の被災地に入り支援を行いました。
盛岡市を拠点に東日本大震災からの復興に取り組むSAVE IWATEも、食料品や衣類などの物資を届けました。
(SAVE IWATE 寺井良夫理事長)
「現地でまだ十分な食事が取れていない方々・避難所がありますので、そういったところに温かいそして栄養のある皆さん元気になっていただけるような食事を届けたいと思っています」
被災者の中には、岩手に縁のある人も。
珠洲市に住む浅田久美さんは釜石市出身で、元日の地震発生時は釜石に帰省中でしたが、地震で自宅の屋根の瓦が崩れる被害がありました。
(浅田久美さん)
「向こう側の瓦がずれてるんですけど、それをある程度と整えてくれて、やっと雨漏りは止まったんです」
能登半島地震の発生からまもなく1年。
被災地の復興は道半ばです。
8月12日、台風5号が大船渡市に上陸し、沿岸部や県北部を中心に大雨をもたらしました。
台風が県内の太平洋側に上陸したのは、統計開始以降初めて東北地方の太平洋側に上陸した2016年8月の台風10号以来のことでした。
久慈市下戸鎖では48時間の降水量が481.5ミリとなり、観測史上最大を記録。
市内を流れる長内川など複数の河川が氾濫危険水位を超え、河川流域の地域には県内で初めて緊急安全確保が発令され、住民に緊張が走りました。
(佐藤記者リポート)
「盛岡市門です。こちらでは道路が冠水していて、通行止めとなっています」
同じ月の下旬には盛岡市でも記録的な大雨となりました。
8月27日の午後8時ごろ県の内陸部に線状降水帯が発生し、盛岡市では短時間に猛烈な雨が降りました。
この日の午後10時半ごろ、市は市内の7地区に避難指示を出しましたが、この時点で開設された避難所は3か所のみでした。
また大きな被害が出た米内川沿いの地区に避難所が開設されたのも午後11時半ごろと遅れるなど課題が浮き彫りになりました。
(避難した人は)
「隣の人も避難したのでこれはまずいなと思って避難しました」「眠れないね、いつ氾濫するか分からないので」
12月8日には橋が流出した上米内地区で仮設の橋が完成。
これにより一部世帯の孤立が解消されましたが本復旧の工事は来年度に始まる見込みです。
また一部区間で運転見合わせとなっているJR山田線は20日運転が再開されます。
そして、継続して注意が必要とされているのが岩手山の火山活動です。
(吉田記者リポート)
「噴火警戒レベルの引き上げに伴い、岩手山の登山口には入山禁止を示す看板が設置されています」
10月、山の膨張を示す地殻変動の観測や微小な火山性地震の増加から岩手山の噴火警戒レベルが1から2に引き上げられました。
周辺の学校では、さらならる噴火警戒レベルの引き上げを想定した避難訓練が行われました。
さまざまな自然災害が発生した2024年。新しい年も継続的な災害への備えが求められます。
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