大分県臼杵市の商店街で発生した大規模な火災から3週間あまりが経ちました。被災した一部の店舗が仮店舗で営業を再開し、復興と生活再建に向けて動き始めています。

11月24日、「八町大路」という名称で親しまれる臼杵市中央通り商店街で大規模な火災が発生。11時間以上にわたって消火活動が行われ、住宅や店舗あわせて15棟が焼けました。

この一角で呉服店を営んでいる藤原紳一郎さん(60)。住宅兼店舗を全焼し、家財道具や商品の着物をすべて失いました。

京染のふじわら 藤原社長:
「火事から最初の1週間は思い出の品を拾ったり、探したりしました」

思わぬ困難に見舞われながらも藤原さんは火災から20日後の14日、空き物件を借りて営業を再開しました。住居としても活用し、日常を取り戻しつつあります。

藤原さんの妻・克子さん:
「店を営んでいる知り合いの95歳のおじいちゃんがカーテンを作ってくれました。本当にありがたいです」

成人式を控え、預かっていた振り袖や着物の弁償も含めて対応に追われる藤原さん。それでも希望を捨てずに前を向きます。

京染のふじわら 藤原社長:
「元気づけられる応援や支援に本当に感謝です。悩むよりはいち早く何とかせにゃいかんと」

一方、高村ふとん店も同じく14日、仮店舗に移り再出発しました。店の焼失は免れましたが、商品が消火活動で濡れたり、においがついたりし、3割以上を処分せざるを得ませんでした。それでも店の高村茂樹社長は、歴史ある八町大路のにぎわいを一刻も早く取り戻したいと願っています。

高村ふとん店 高村茂樹社長:
「全店舗が再開して前のようにイベントやにぎわいが戻ってくるよう早くやっていきたい」

火災から3週間あまり。支援の輪は少しずつ広がり、被災した人たちも復興に向けて一歩ずつ進んでいます。

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