目の不自由な人にとって、道路の横断は簡単なことではありません。こうした人に、スマートフォンを使って信号の状況を伝えるシステムが、福島県内で導入されました。
「南北方向が青、東西方向が赤。南北方向の信号が変わります」
末永万智アナウンサー「信号の状況を音声で伝えるシステムは、歩行者が横断歩道を安全に渡ることをサポートします」
このシステムは、目の不自由な人が安全に横断歩道を渡れるよう、スマートフォンの音声や振動で信号が変わることを伝えます。17日、福島市の交差点で体験会が行われ、目が不自由な人およそ20人が参加しました。
「心構えができる」体験した人は…
Bluetoothの通信装置を取り付けた信号機。スマホに専用のアプリを入れると連動し、交差点に近づくと信号の状況を音声で伝えます。体験した人は…。
渡邊寛子さん「私は車のエンジン音で判断している。止まっているから私たちは青かなってそれを確実に教えてくれるという意味では、横断歩道のしましまが見えない人にとってもありがたいと思う」
菅野典子さん「間もなく変わりますと言ってくれるので、急がなきゃとか次にしようとか心構えができる」
これまでは、白杖についた反射材を認識し、信号機のスピーカーから音声が出るシステムでしたが、夜間は配慮し、午後9時以降は音声が流れないなど問題点もありました。自分のスマートフォンでいつでも音声の案内が受けられるのが、最大のメリットです。
県警交通規制課・齋藤幸輝交通管制官「より身近に持っているスマートフォンで聞けるということで、安心して安全に交差点を渡っていただけるのではないかと思う」
全国では541基導入されていて、県内では11か所に設置され、随時運用を始めています。来週には、郡山市やいわき市などでも体験会を行い、設置場所を増やすかどうか検討していくということです。
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