都市開発やマンションの建設などにより見られなくなった仙台の古い街並みを描いた水彩画の展示会が17日から開催されています。

仙台市青葉区錦町で始まった展示会には、マンション建設に伴い解体されてしまった古民家や都市開発が行われる前の街角の風景などを描いた水彩画およそ40点が展示されています。

これらを描いたのは、建築の完成予想図を作成する「建築パース」の事務所代表・金伸之さん(67)。

建設現場に立ち合うなかで古い建物が解体されることに寂しさを覚え40年ほど前からスケッチを続けてきました。2002年に仕上げた作品は、木町通沿いに連なる瓦屋根の民家を俯瞰したように描きました。

金伸之さん:
「大学病院の左側の敷地だが、大学病院の前の道路は現在拡張されているので大場輪業がすっかりなくなってしまった。なくなった大場輪業はこちらです」

このほか、オフィスビルやマンションの建設が進む青葉区錦町に今も佇む「旧石原邸」なども水彩画で描かれています。訪れた人は、むかし見ていた風景を水彩画から思い浮かべ懐かしんでいる様子でした。

訪れた人:
「昭和のぬくもりを感じて良い。写真と違って伝わってくるものがある」
「懐かしいのがいっぱいある、だからどこを切り取っているのか見に行きたい。過去のことがよみがえってくる、自分の家もこうやって造っていたのかとか今潰してしまってないがわかる」
コン建築アート 金伸之代表:
「自分が見て画に描いた以上に客とその場所の話をすると一人ひとりストーリーがあって画の100倍のストーリーがあるなと思った」

今回の展示会は金さんが水彩画集を出版したことを記念して開かれたもので12月22日まで開催されています。

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